23 大腿神経より発生した神経鞘腫の1例

症例は84歳, 女性. 前医で腹部診察中, 偶然左腹部腫瘤を指摘され当院外科に紹介された. 腹部超音波, CT, MRIで骨盤内に境界明瞭な腫瘤を認め, 腫瘍による左尿管の圧迫に起因したと思われる水腎症が認められた. 生化学検査, 腫瘍マーカーに異常は認めなかった. 卵巣粘液嚢胞腺腫, 神経鞘腫等を疑ったが, 悪性疾患も否定できず, 手術を施行した. 被膜に覆われた11cm×7cm×7cmの腫瘍が骨盤腔内に存在し, 左大腿神経と一部連続していた. 左大腿神経を温存し腫瘍を摘出した. 病理学的には良性神経鞘腫であった. 術前診断が困難であった神経鞘腫の1例として報告した....

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Veröffentlicht in:信州医学雑誌 2010, Vol.58 (1), p.45-45
Hauptverfasser: 巾芳昭, 羽中田紘司, 三井文彦, 赤池英憲, 坂井威彦, 千須和寿直, 宮澤正久
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は84歳, 女性. 前医で腹部診察中, 偶然左腹部腫瘤を指摘され当院外科に紹介された. 腹部超音波, CT, MRIで骨盤内に境界明瞭な腫瘤を認め, 腫瘍による左尿管の圧迫に起因したと思われる水腎症が認められた. 生化学検査, 腫瘍マーカーに異常は認めなかった. 卵巣粘液嚢胞腺腫, 神経鞘腫等を疑ったが, 悪性疾患も否定できず, 手術を施行した. 被膜に覆われた11cm×7cm×7cmの腫瘍が骨盤腔内に存在し, 左大腿神経と一部連続していた. 左大腿神経を温存し腫瘍を摘出した. 病理学的には良性神経鞘腫であった. 術前診断が困難であった神経鞘腫の1例として報告した.
ISSN:0037-3826