30 TAYLOR SPATIAL FRAMEによる脛骨骨折の治療経験

我々はテイラースペイシャルフレーム(以後テイラー)によって治療し良好な成績を得た4例の脛骨骨折を経験したので報告する. テイラーは, リング状の創外固定器で, 固定力が強固なため術後早期からの荷重が可能であること. 術後の追加整復がコンピューター支援により可能であることなどを特徴としている. 4例中3例は術中に良好な整復位が得られなかったため, コンピューター支援により術後の追加整復を行い良好な整復位を得ることが出来た. また4例中3例で, 術翌日より全荷重を許可した. 全症例で良好な骨癒合が得られ関節可動域制限や疼痛などの合併症を認めなかった. 脛骨遠位の骨折, 特に粉砕骨折や開放骨折に有益...

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Veröffentlicht in:信州医学雑誌 2010, Vol.58 (1), p.37-37
Hauptverfasser: 加藤茂俊, 三井勝博, 江尻一郎, 永野秀
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:我々はテイラースペイシャルフレーム(以後テイラー)によって治療し良好な成績を得た4例の脛骨骨折を経験したので報告する. テイラーは, リング状の創外固定器で, 固定力が強固なため術後早期からの荷重が可能であること. 術後の追加整復がコンピューター支援により可能であることなどを特徴としている. 4例中3例は術中に良好な整復位が得られなかったため, コンピューター支援により術後の追加整復を行い良好な整復位を得ることが出来た. また4例中3例で, 術翌日より全荷重を許可した. 全症例で良好な骨癒合が得られ関節可動域制限や疼痛などの合併症を認めなかった. 脛骨遠位の骨折, 特に粉砕骨折や開放骨折に有益な治療法であると考えられた. テイラーの問題点としてはフレームが骨折部と重なり, 整復位の確認が困難な場合があること. 荷重の開始時期や抜去時期の判定が困難であることなどが挙げられ問題点もあり, これらの解決が今後の課題である.
ISSN:0037-3826