19 長野松代総合病院における同種骨バンクの使用経験

人工関節再置換術時に, 骨欠損が大きい場合, 同種骨移植が必要となることが多い. 今回は当院における同種骨移植の現状と, 骨バンクの運用について紹介した. 当院では1997年から同種骨バンクを設立し, 77個の大腿骨頭の提供を受け, うち56個を同種骨移植に使用した. 提供及び使用に際しては, 日整会ガイドラインに則っている. 清潔下で骨頭を採取し, 加熱した後, 専用の容器で保存している. 管理は輸血部門で行い, 施錠下で専用の冷凍庫で保存している. 当院での骨バンクを使用し同種骨移植を行ったのは, 1997年以降THA20関節, TKA1関節であり, 術後に再置換術を行った症例はなく, 遅...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:信州医学雑誌 2009, Vol.57 (6), p.293-294
Hauptverfasser: 小藤田能之, 堀内博志, 瀧澤勉, 山崎郁哉, 中村順之, 百瀬能成, 望月正孝, 豊田剛, 秋月章
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:人工関節再置換術時に, 骨欠損が大きい場合, 同種骨移植が必要となることが多い. 今回は当院における同種骨移植の現状と, 骨バンクの運用について紹介した. 当院では1997年から同種骨バンクを設立し, 77個の大腿骨頭の提供を受け, うち56個を同種骨移植に使用した. 提供及び使用に際しては, 日整会ガイドラインに則っている. 清潔下で骨頭を採取し, 加熱した後, 専用の容器で保存している. 管理は輸血部門で行い, 施錠下で専用の冷凍庫で保存している. 当院での骨バンクを使用し同種骨移植を行ったのは, 1997年以降THA20関節, TKA1関節であり, 術後に再置換術を行った症例はなく, 遅発性感染が生じたのみであった. 再置換THAにおいて, 同種骨使用群と非使用群で術前後の白血球数とCRPの推移を調査したが, ともに両群間で差は認めなかった. 当院での同種骨の保存及び使用に関して, 現在までの運用で, 大きな問題は生じていなかったと考えている.
ISSN:0037-3826