6 手術的に治療した胸髄hemangioblastomaの1例

症例:74歳の男性. 主訴:歩行障害. 現病歴:2007年1月頃より両下肢脱力を自覚. 両下肢麻痺は徐々に増悪し7月13日両下肢がほとんど動かなくなり近医より当科紹介受診した. 入院時現症:対麻痺で, 運動は両下肢MMTで0~1レベル, 感覚はT8以下の温痛覚・触覚の鈍麻. 深部腱反射はPTR・ATRともに消失. 尿閉. 画像所見:胸椎MRIにてT8レベル脊柱管内にT1でiso, T2でhighの腫瘤あり. 脊髄造影・CTMでT8レベルでの完全ブロック, 騎袴状陰影. 入院後経過:胸髄腫瘍による対麻痺の診断にて同日緊急手術を施行. 術中所見:T7・8椎弓を切除. 硬膜を切開. 腫瘍と胸髄腹側の...

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Veröffentlicht in:信州医学雑誌 2009, Vol.57 (1), p.40-40
Hauptverfasser: 村上暁, 中小路拓, 川崎智, 比佐健二, 小久保亜早子, 橋場伸一郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例:74歳の男性. 主訴:歩行障害. 現病歴:2007年1月頃より両下肢脱力を自覚. 両下肢麻痺は徐々に増悪し7月13日両下肢がほとんど動かなくなり近医より当科紹介受診した. 入院時現症:対麻痺で, 運動は両下肢MMTで0~1レベル, 感覚はT8以下の温痛覚・触覚の鈍麻. 深部腱反射はPTR・ATRともに消失. 尿閉. 画像所見:胸椎MRIにてT8レベル脊柱管内にT1でiso, T2でhighの腫瘤あり. 脊髄造影・CTMでT8レベルでの完全ブロック, 騎袴状陰影. 入院後経過:胸髄腫瘍による対麻痺の診断にて同日緊急手術を施行. 術中所見:T7・8椎弓を切除. 硬膜を切開. 腫瘍と胸髄腹側の癒着が高度, 左T8神経根を切離し腫瘍摘出. 病理診断:Hemangioblastoma. VHL病の鑑別のために頭部・腹部の精査を行ったが否定的. 術後1年現在T字杖歩行可能, 明らかな再発なし.
ISSN:0037-3826