IFN-α/IFN-β応答とその下流のIFN-γ発現の遺伝的調節機構は乾癬様皮膚疾患の発症に影響する

(論文の内容の要旨) 【背景と目的】尋常性乾癬は代表的な多因子皮膚疾患であり, 多くの遺伝子がその発症を制御している. 乾癬においてはインターフェロンα/β(IFN-α/β)やIFN-γなどのサイトカインの発現やシグナルの異常が認められるいわゆる1型免疫疾患としての性質を持っていることが明らかにされている. しかし, これらのサイトカインに関連した異常と疾患発症の遺伝的制御機構の間の関係は解明されていない. そこで, ヒト乾癬の感受性遺伝子の一つとして報告されている転写因子, インターフェロン制御因子(IFN regulatory factor-2, 以下IRF-2)を欠損するマウスを用いて,...

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Veröffentlicht in:信州医学雑誌 2008, Vol.56 (5), p.271-273
1. Verfasser: 新倉冬子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:(論文の内容の要旨) 【背景と目的】尋常性乾癬は代表的な多因子皮膚疾患であり, 多くの遺伝子がその発症を制御している. 乾癬においてはインターフェロンα/β(IFN-α/β)やIFN-γなどのサイトカインの発現やシグナルの異常が認められるいわゆる1型免疫疾患としての性質を持っていることが明らかにされている. しかし, これらのサイトカインに関連した異常と疾患発症の遺伝的制御機構の間の関係は解明されていない. そこで, ヒト乾癬の感受性遺伝子の一つとして報告されている転写因子, インターフェロン制御因子(IFN regulatory factor-2, 以下IRF-2)を欠損するマウスを用いて, これらのサイトカインに関わる調節機構と皮膚疾患に対する背景遺伝子の影響について検討した. 【方法】C57BL/6(BN), BALB/c(CN), BALB/c×C57BL/6(CBF1)のそれぞれの背景をもつIRF-2-/-マウスを作成し, 皮膚炎の発症について検討した. さらに226匹のIRF-2-/-CBF1マウスとIRF-2-/-BNマウスの戻し交配マウスを用いて皮膚炎の発症とマイクロサテライトマーカーの連鎖解析およびQuantitative Trait Locus(QTL)解析を行った.
ISSN:0037-3826