10 術前診断が困難であった島‐弁蓋移行部腫瘍の1例

今回, 我々は術前診断が困難であった島‐弁蓋移行部腫瘍の1例を経験したので報告する. 症例は60歳の男性. 2000年に肺腺癌(TINOMO, stage I A)に対し, 右肺上葉切除術が施行された. 年1回のMRIで経過観察中, 2005年にFLAIRで高信号, ほぼ均一に造影される, 左島皮質に限局した腫瘤が指摘された. 2006年のMRIで病変が増大したため, 同年10月当科紹介入院となった. 診断目的に腫瘍摘出術を施行し, 組織診断は肺腺癌であった. 転移性脳腫瘍として, 原発巣の診断から転移まで長期に及び, 腫瘍が皮質に局在し, 腫瘍倍加時間が遅く, 非定型的な症例と考えられた....

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Veröffentlicht in:信州医学雑誌 2008, Vol.56 (3), p.169-169
Hauptverfasser: 堤圭治, 石坂繁寿, 草野義和, 後藤哲哉, 酒井圭一, 田中雄一郎, 本郷一博, 金子智喜
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:今回, 我々は術前診断が困難であった島‐弁蓋移行部腫瘍の1例を経験したので報告する. 症例は60歳の男性. 2000年に肺腺癌(TINOMO, stage I A)に対し, 右肺上葉切除術が施行された. 年1回のMRIで経過観察中, 2005年にFLAIRで高信号, ほぼ均一に造影される, 左島皮質に限局した腫瘤が指摘された. 2006年のMRIで病変が増大したため, 同年10月当科紹介入院となった. 診断目的に腫瘍摘出術を施行し, 組織診断は肺腺癌であった. 転移性脳腫瘍として, 原発巣の診断から転移まで長期に及び, 腫瘍が皮質に局在し, 腫瘍倍加時間が遅く, 非定型的な症例と考えられた.
ISSN:0037-3826