7 食道癌に対するCDDP,5-FUを用いたchemoradiation therapy
目的:CDDP, 5-FUを用いた化学放射線同時療法(CCRT)の治療成績および有害反応を検討する. 対象:平成9年5月~平成15年3月までに初回治療としてCDDP+5-FUによるCCRTを行った食道癌22例. 方法:初回治療として食道癌に対し, 放射線治療および化学療法の同時併用を行った. 放射線治療は4-6MVX線を用い, 8例に1.2Gy1日2回の多分割加速照射を行った. 残りは通常分割で1回1.8Gy-2.0Gyにてtotal 60-66Gy照射した. 照射範囲は腫瘍の占拠部位により異なるが, ほとんどが予防的リンパ領域照射を含んでいた. 化学療法における投与量はRTOG85-01,...
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Veröffentlicht in: | 信州医学雑誌 2006, Vol.54 (1), p.35-35 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:CDDP, 5-FUを用いた化学放射線同時療法(CCRT)の治療成績および有害反応を検討する. 対象:平成9年5月~平成15年3月までに初回治療としてCDDP+5-FUによるCCRTを行った食道癌22例. 方法:初回治療として食道癌に対し, 放射線治療および化学療法の同時併用を行った. 放射線治療は4-6MVX線を用い, 8例に1.2Gy1日2回の多分割加速照射を行った. 残りは通常分割で1回1.8Gy-2.0Gyにてtotal 60-66Gy照射した. 照射範囲は腫瘍の占拠部位により異なるが, ほとんどが予防的リンパ領域照射を含んでいた. 化学療法における投与量はRTOG85-01, JCOG9516, JCOG9906のプロトコールに従い決定したが, プロトコール外の投与法を3例含んだ. 同時併用後のadjuvant chemoは原則的にPR, NC例に対し行い, 7例が施行. PR例2例に継続拒否された. 結果:治療対象の病期はStageIIA, IIBが2例ずつ, III期が16例と大半を占めた. IVA期を2例認めた. 同時併用までの完遂率は100%であった. 照射終了時の評価で完全奏功率は60%, 最終評価で72%の完全奏功率を認めた. CR16例中再発は9例(56%)に認め, 初回再燃部位は6例が局所再発であった. 奏功期間は7-62ヵ月であった. Kaplan-Meier法による生存率算出では3年粗生存率, 無病生存率, 局所制御率はそれぞれ45, 40, 53%であった. 晩期有害反応としては拡張術を必要とする食道狭窄を45%に認め, 心嚢水貯溜が4例, 胸水貯溜を3例に認めた. 結論:当院における食道癌に対するchemoradiationの治療成績は, 同種の報告に劣らない成績であった. 長期生存例に心嚢水, 胸水貯溜を認め, 照射方法の改善が必要と思われた. |
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ISSN: | 0037-3826 |