9 糖尿病患者2症例に対するエクストラニールの使用経験

【目的】糖尿病患者に対しエクストラニールを導入する際,留意すべきと思われた点を2症例から検討する.【症例1】68歳,男性.平成15年6月,CAPD導入.ダイアニール2L1.5%×4回にて肺うっ血の出現あり,うち2回を2.5%に変更,除水量は1,000ml/日に増加するもHbA1cが6.8%から8.2%と,血糖コントロールの悪化あり同年11月よりエクストラニールを開始,除水量は変化なかったがHbAlc6.0%と改善した.【症例2】45歳,女性.平成15年6月,CAPD導入.同条件で導入,血糖コントロールは強化インスリン療法にてHbAlc6.5%であった.しかし除水不足が進行したため,同年10月よ...

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Veröffentlicht in:信州医学雑誌 2005, Vol.53 (3), p.183-184
Hauptverfasser: 井上浩伸, 小口智雅, 塚田 渉, 平田聖文, 神應 裕
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】糖尿病患者に対しエクストラニールを導入する際,留意すべきと思われた点を2症例から検討する.【症例1】68歳,男性.平成15年6月,CAPD導入.ダイアニール2L1.5%×4回にて肺うっ血の出現あり,うち2回を2.5%に変更,除水量は1,000ml/日に増加するもHbA1cが6.8%から8.2%と,血糖コントロールの悪化あり同年11月よりエクストラニールを開始,除水量は変化なかったがHbAlc6.0%と改善した.【症例2】45歳,女性.平成15年6月,CAPD導入.同条件で導入,血糖コントロールは強化インスリン療法にてHbAlc6.5%であった.しかし除水不足が進行したため,同年10月よりエクストラニールを導入した.除水量は1,200mlに改善したが,逆に食事量が増加,HbAlc8.0%と上昇した.【考察】エクストラニールへの変更の理由は,前者は血糖コントロール不良,後者は除水不良であった.後者においては除水の改善にて食事の過量摂取が起き,血糖コントロール悪化を招いたものと考えられ,後者の理由による導入の際は食事指導が重要と考えられた.
ISSN:0037-3826