新型コロナウイルス感染症パンデミックによる女性看護職の業務と生活への影響: 日本ナースヘルス研究・WEB特別調査より

「I. 緒言」2020年の新型コロナウイルス感染症(以下, COVID-19)の感染拡大以降, 看護職は医療機関や高齢者施設, 保健所などさまざまな場所の最前線で活動を行ってきた. COVID-19患者対応を直接的に行う機会の多い看護職には, 感染や感染予防手順への不安や孤立感, 刻一刻と変化する情報への不安といったCOVID-19対応者に特有のストレスがあることや, 抑うつ尺度であるCES-Dを用いた調査では, 他の医療従事者と比較して抑うつのリスクが高いこと, 睡眠障害が生じていることが報告されていた. さらに, 最前線で患者対応をしている看護職の半数以上がバーンアウトを経験しているとした...

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Veröffentlicht in:日本健康学会誌 2024/09/30, Vol.90(5), pp.141-154
Hauptverfasser: 伊藤, 歩美, 宮崎, 有紀子, 小林, 亜由美, 李, 廷秀, 長井, 万恵, 井手野, 由季, 林, 邦彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 緒言」2020年の新型コロナウイルス感染症(以下, COVID-19)の感染拡大以降, 看護職は医療機関や高齢者施設, 保健所などさまざまな場所の最前線で活動を行ってきた. COVID-19患者対応を直接的に行う機会の多い看護職には, 感染や感染予防手順への不安や孤立感, 刻一刻と変化する情報への不安といったCOVID-19対応者に特有のストレスがあることや, 抑うつ尺度であるCES-Dを用いた調査では, 他の医療従事者と比較して抑うつのリスクが高いこと, 睡眠障害が生じていることが報告されていた. さらに, 最前線で患者対応をしている看護職の半数以上がバーンアウトを経験しているとした報告もあった. 2021年度の正規雇用看護職員の離職率は11.6%であり, 前年度から1.0ポイント増加し, この離職率増加にCOVID-19パンデミックが関係していたと回答した病院も前年度よりも増加していた.
ISSN:2432-6712
2432-6720
DOI:10.3861/kenko.90.5_141