ケール搾汁粉末溶解液の嚥下機能への影響

「I. 緒言」 誤嚥の原因となる嚥下機能の低下には加齢性におこる嚥下反射惹起遅延がある. この嚥下反射惹起遅延は気道閉鎖のタイミングと食物の喉頭侵入のタイミングにずれを生じさせるため誤嚥に直結しやすい. そのため嚥下反射惹起遅延に対する対策は誤嚥予防につながる重要な取り組みであると考える. 嚥下反射惹起遅延は, 加齢による咽喉頭粘膜下の知覚入力の感受性の低下が一因とされていることから, 加齢による知覚入力の感受性をよい状態で維持する必要がある. また, 加齢による機能低下を予防するには, 機能が低下する前に介入することにより, 体調不良などの身体的変化に影響されにくい高い予備力の維持につながる...

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Veröffentlicht in:日本健康学会誌 2018/09/30, Vol.84(5), pp.151-157
Hauptverfasser: 秦, さと子, 高橋, 香澄, 首藤, 信通, 小原, 亜希子, 石丸, 智子, 麻生, 優恵, 巻野, 雄介, 伊東, 朋子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 緒言」 誤嚥の原因となる嚥下機能の低下には加齢性におこる嚥下反射惹起遅延がある. この嚥下反射惹起遅延は気道閉鎖のタイミングと食物の喉頭侵入のタイミングにずれを生じさせるため誤嚥に直結しやすい. そのため嚥下反射惹起遅延に対する対策は誤嚥予防につながる重要な取り組みであると考える. 嚥下反射惹起遅延は, 加齢による咽喉頭粘膜下の知覚入力の感受性の低下が一因とされていることから, 加齢による知覚入力の感受性をよい状態で維持する必要がある. また, 加齢による機能低下を予防するには, 機能が低下する前に介入することにより, 体調不良などの身体的変化に影響されにくい高い予備力の維持につながると考える. カプサイシン受容体transient receptor potential vanilloid1(TRPV1)は, 咽喉頭粘膜に分布する舌咽神経, 上喉頭神経の知覚神経終末に存在する受容体で, 細胞内へのCa2+の流入を促進することで活動電位を発生させ, 延髄におけるシナプス間隙でのSubstanceP(SP)の放出を促す働きを有す.
ISSN:2432-6712
2432-6720
DOI:10.3861/kenko.84.5_151