福岡8020研究における現在歯数・咀嚼機能と心血管病発症・全死亡の関係

高齢者における口腔と全身状態の関連を明らかにするため, 80歳住民を対象にした歯科検診と全身検査とアンケートを行った. 心電図虚血性変化のST低下, T波異常が20本以上現在歯数のある群では少なく, 義歯装着者でも心電図異常所見の合併頻度が減少した. 咀嚼能力が良いと介護の必要性が減少し, 運動能力も向上した. 4年間の追跡期間中に140名が死亡した. 肺炎を含む呼吸器疾患43名, 悪性新生物36名, 脳血管障害を含む心血管疾患34名が主な死因であった. 平成15年検診受診者207名を対象にした疾患の発症調査では, 心臓病34名, 脳血管障害11名, 肺炎12名などがあった. 以上から, 80...

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Hauptverfasser: 高田豊, 安細敏弘, 福原正代, 秋房住郎, 園木一男, 吉田明弘, 脇坂正則, 濱嵜朋子, 藤澤聖, 竹原直道
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:高齢者における口腔と全身状態の関連を明らかにするため, 80歳住民を対象にした歯科検診と全身検査とアンケートを行った. 心電図虚血性変化のST低下, T波異常が20本以上現在歯数のある群では少なく, 義歯装着者でも心電図異常所見の合併頻度が減少した. 咀嚼能力が良いと介護の必要性が減少し, 運動能力も向上した. 4年間の追跡期間中に140名が死亡した. 肺炎を含む呼吸器疾患43名, 悪性新生物36名, 脳血管障害を含む心血管疾患34名が主な死因であった. 平成15年検診受診者207名を対象にした疾患の発症調査では, 心臓病34名, 脳血管障害11名, 肺炎12名などがあった. 以上から, 80歳者では20本以上歯を保つ事や, 義歯を装着する事で咀嚼能力を高める事が全身状態をも改善する可能性が示唆された.
ISSN:0368-6833