顎関節間欠性ロック症例の予後調査

「緒言」顎関節症の中で間欠性ロックがさらに悪化し慢性的なクローズドロックへと移行する経過については不明な点が多く, また完全なクローズドロックへの移行がなくても間欠性ロックが残る場合も少なくない. その治療としてスプリント療法など1, 2)で通院終了時に症状の改善は認められるが, 関節音を完全に消失させることは困難であり, その後再びロック症状を起こすこともあるため, 通院終了後, 患者が自分の顎運動状態に対して満足感を得られにくいと考えられる. しかしながら, これらの患者における通院終了後の顎運動状態に対する満足感についての報告は少なく, その詳細は不明である. そこで今回われわれは間欠性...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:九州歯科学会雑誌 2003/12/25, Vol.57(6), pp.197-202
Hauptverfasser: 渋谷, 智明, 高野, 裕史, 船木, 勝介, 友寄, 泰樹, 高橋, 哲
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」顎関節症の中で間欠性ロックがさらに悪化し慢性的なクローズドロックへと移行する経過については不明な点が多く, また完全なクローズドロックへの移行がなくても間欠性ロックが残る場合も少なくない. その治療としてスプリント療法など1, 2)で通院終了時に症状の改善は認められるが, 関節音を完全に消失させることは困難であり, その後再びロック症状を起こすこともあるため, 通院終了後, 患者が自分の顎運動状態に対して満足感を得られにくいと考えられる. しかしながら, これらの患者における通院終了後の顎運動状態に対する満足感についての報告は少なく, その詳細は不明である. そこで今回われわれは間欠性ロック患者の通院終了後の顎運動状態の満足感について検討することを目的として, 郵送アンケート調査を行い, 初診時の状態も含めて検討を行ったので報告する. 対象および方法 対象:2000年10月から2001年9月に九州歯科大学附属病院第2口腔外科外来を受診し, 初診時顎関節症, 間欠性ロックと診断され, スタビリゼーションタイプスプリントの夜間装着および非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の投与や経過観察を行い, 通院終了後6ヶ月以上経過した19例のうち, 郵送アンケートによる回答の得られた12例(男性3例, 女性9例)とした(表1).
ISSN:0368-6833
1880-8719
DOI:10.2504/kds.57.197