P-11. 中国エペンギ族の頭顔部および歯列弓の形質人類学的研究(第 60 回九州歯科学会総会講演抄録)
〔目的〕中華人民共和国の北東部に居住する各民族と頭顔部と歯列弓の形態を明確にするための調査を行っており, 今回はエペンギ族について報告する. 〔方法〕調査対象は内蒙古自治区のハイラル市郊外のエペンギ族中学校に通学する14~18歳の男68名, 女78名である. 現地にて行った生体計測と歯列印象模型の計測値について検討した. 〔結果・考察〕頭最大長の平均値は男178.5mm, 女173.1mmで, 男女ともに「中」型に属していた. 頭最大幅は男154.9mmで「中」型, 女151.6mmで「広」型に属していた. 頬骨弓幅は男126.7mmで「過狭」型, 女122.8mmで「狭」型に属していた. 形...
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Veröffentlicht in: | 九州歯科学会雑誌 2000/08/25, Vol.54(4), pp.388-389 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 〔目的〕中華人民共和国の北東部に居住する各民族と頭顔部と歯列弓の形態を明確にするための調査を行っており, 今回はエペンギ族について報告する. 〔方法〕調査対象は内蒙古自治区のハイラル市郊外のエペンギ族中学校に通学する14~18歳の男68名, 女78名である. 現地にて行った生体計測と歯列印象模型の計測値について検討した. 〔結果・考察〕頭最大長の平均値は男178.5mm, 女173.1mmで, 男女ともに「中」型に属していた. 頭最大幅は男154.9mmで「中」型, 女151.6mmで「広」型に属していた. 頬骨弓幅は男126.7mmで「過狭」型, 女122.8mmで「狭」型に属していた. 形態顔面高は男122.5mmで「中」型, 女117.2mmで「高」型に属していた. 頭長幅指数は男86.96, 女87.64で, 男女ともに「過短頭」型に属していた. エペンギ族の頭は蒙古族および漢族とほぼ同様, 満族よりやや長頭, 日本人より短頭を示した. 形態顔面指数は男96.77, 女95.62で, 男女ともに「過狭顔」型に属していた. エペンギ族の顔は蒙古族とほぼ同型で, 満族, 漢族および日本人より明らかに狭顔であった. 歯列弓の形状は男女とも満族および日本人とほぼ同様, 男の上顎では蒙古族より, 女の下顎では漢族よりやや前後的に短い形状を示した. クラスター分析の結果からエペンギ族は中国東北部諸民族の中では蒙古族およびダフル族に最も近縁であった. |
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ISSN: | 0368-6833 1880-8719 |
DOI: | 10.2504/kds.54.388_2 |