P-7. ネパール王国ダパケル村の生活用水(第 59 回九州歯科学会総会講演抄録)
我々は1989年からネパールにおいて歯科保健医療に関する学術調査と国際協力とを展開してきた. その1つに健康教育プロジェクトがあり, 住民の健康と生活用水とは密接に関係していると考えられることから生活用水の調査を行ってきた. 第51回本学会ではテチョー村における調査結果を発表し, 2, 3の問題点を指摘した. 今回はその問題点の精査と, 新しいフィールドであるダパケル村での活動開始にあたり, 生活用水全般の調査を行った. 村内数ヵ所の生活用水が飲料水として適当かどうかを簡易法で調査した. ただし, フッ素濃度については高精度測定装置を, またヒ素については原子吸光装置を用いた. 水道の水源地で...
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Veröffentlicht in: | 九州歯科学会雑誌 1999/12/25, Vol.53(6), pp.758 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 我々は1989年からネパールにおいて歯科保健医療に関する学術調査と国際協力とを展開してきた. その1つに健康教育プロジェクトがあり, 住民の健康と生活用水とは密接に関係していると考えられることから生活用水の調査を行ってきた. 第51回本学会ではテチョー村における調査結果を発表し, 2, 3の問題点を指摘した. 今回はその問題点の精査と, 新しいフィールドであるダパケル村での活動開始にあたり, 生活用水全般の調査を行った. 村内数ヵ所の生活用水が飲料水として適当かどうかを簡易法で調査した. ただし, フッ素濃度については高精度測定装置を, またヒ素については原子吸光装置を用いた. 水道の水源地である貯水槽(湧き水, 及び川からの引水をプールしたもの)では塩素を投入していたが, 末端の水道(蛇口)では検出されなかった. しかし, 大腸菌はいずれの水道からも検出されず, 一部一般細菌が検出されたものの数は少なかった. その他の検査項目では, 健康上問題となる物質は検出されなかった. 調査した生活用水の約半数は井戸水(湧水)であり, すべての井戸水から一般細菌, 大腸菌が検出された. 住民は井戸水を飲料水としても使用しているので水道との使い分けを考えて行きたい. また, フッ素濃度を検討した結果, う蝕予防のためのフッ素洗口プロジェクトは意義のあることだと思われる. |
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ISSN: | 0368-6833 1880-8719 |
DOI: | 10.2504/kds.53.758 |