31. 歯科患者心電図虚血性所見と加齢, 高血圧, 糖尿病, 高脂血症(第 59 回九州歯科学会総会講演抄録)
心筋梗塞主要危険因子である加齢, 高血圧, 糖尿病, 高脂血症の歯科患者心電図所見の虚血性変化への影響を検討した. 平成4年1月から平成8年12月までの5年間に九州歯科大学附属病院口腔外科に入院した患者3148名で標準12誘導心電図を記録した1597名を対象とした. 平均年齢40.4±21.5歳(0~97歳:男831名, 女766名). 心電図正常所見者の比率は10歳代83.7%, 20歳代83.2%に比べ, 50歳代73.0%, 80歳以上34.5%と加齢に伴い減少した. 逆に心電図虚血性変化(異常Q波, ST低下, T波陰性か平低)は10歳代5.2%, 20歳代7.4%, 50歳代18.6...
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Veröffentlicht in: | 九州歯科学会雑誌 1999/12/25, Vol.53(6), pp.740-741 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 心筋梗塞主要危険因子である加齢, 高血圧, 糖尿病, 高脂血症の歯科患者心電図所見の虚血性変化への影響を検討した. 平成4年1月から平成8年12月までの5年間に九州歯科大学附属病院口腔外科に入院した患者3148名で標準12誘導心電図を記録した1597名を対象とした. 平均年齢40.4±21.5歳(0~97歳:男831名, 女766名). 心電図正常所見者の比率は10歳代83.7%, 20歳代83.2%に比べ, 50歳代73.0%, 80歳以上34.5%と加齢に伴い減少した. 逆に心電図虚血性変化(異常Q波, ST低下, T波陰性か平低)は10歳代5.2%, 20歳代7.4%, 50歳代18.6%, 80歳以上41.4%と加齢により増加した. 虚血性変化を高血圧, 糖尿病, 高脂血症の有病者と非有病者とで比較すると, 収縮期血圧(160mmHg以上群18.1%:140-159群6.5%:139未満群2.7%), 拡張期血圧(100mmHg以上群18.5%:90-99群7.0%:89未満群3.6%), 血糖(110mg/dl以上群17.8%:110未満群10.7%), コレステロール(220mg/dl以上群13.8%:220未満群11.1%). 心臓病病歴(+)と(-)の虚血性変化率はそれぞれ30.6%と10.2%であった. 以上より加齢, 高血圧, 糖尿病により歯科患者心電図所見の虚血性変化が増加することが示唆された. また, 心臓病の病歴聴取でも虚血性変化有無の判定に有用であった. |
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ISSN: | 0368-6833 1880-8719 |
DOI: | 10.2504/kds.53.740 |