23. 合着用セメントの保存・取り扱いの現状およびコンシステンシーへの影響(第 59 回九州歯科学会総会講演抄録)
演者らは, 合着用セメントの諸物性について検討しており, 計量誤差による粉液比の変動, ならびに練和時間, 方法が硬化時および硬化後の諸物性に影響をおよぼすことを報告してきた. 計量および練和に加えて, 一端開封したセメントの品質管理にも十分に配慮すべきであり, 粉末の吸湿あるいは乾燥, ならびに液成分の揮発を回避する必要がある. 本研究においては, 歯科医院における開封後の保存および取り扱いの現状を調査するとともに, これらの因子によるセメント練和物の流動性への影響について数種類の市販製品を対象に, JIS T 6602に準じて練和泥のコンシステンシーを測定することで調べた. いずれの製品に...
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Veröffentlicht in: | 九州歯科学会雑誌 1999/12/25, Vol.53(6), pp.735 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 演者らは, 合着用セメントの諸物性について検討しており, 計量誤差による粉液比の変動, ならびに練和時間, 方法が硬化時および硬化後の諸物性に影響をおよぼすことを報告してきた. 計量および練和に加えて, 一端開封したセメントの品質管理にも十分に配慮すべきであり, 粉末の吸湿あるいは乾燥, ならびに液成分の揮発を回避する必要がある. 本研究においては, 歯科医院における開封後の保存および取り扱いの現状を調査するとともに, これらの因子によるセメント練和物の流動性への影響について数種類の市販製品を対象に, JIS T 6602に準じて練和泥のコンシステンシーを測定することで調べた. いずれの製品においても液の開放保存による重量減少, コンシステンシーの上昇がみられた. グラスアイオノマーセメントでは粉末の開放保存による吸湿, コンシステンシーの低下も認められた. また, 計量後練板上で10分間の放置を行うとコンシステンシーは著しく上昇しており, 容器を数~10数日間開放して保存した場合のセメント泥と同程度の粘稠度であった. 保存および取り扱いがセメントの流動性に大きな影響を与えることが示唆された. |
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ISSN: | 0368-6833 1880-8719 |
DOI: | 10.2504/kds.53.735_1 |