若年期虚弱骨における食餌療法に関する実験的研究 : 脛骨骨幹皮質骨について

「緒言」骨の形成には二つの方式があり, 軟骨内骨化と膜性骨化がある. とくに脛骨の膜性骨化は体を支える強い骨構築が必要であるが, 成長期の中でもとくに思春期, いわゆる二次性徴期に大きな変化が認められる. この時期は, 骨の内部構造についても最大骨量(peak bone mass)の時期でもある. そして加齢とともに幾度となく骨の変換をくり返しながら骨構築を保っている. 骨は引っ張りおよび圧縮に対して強い抵抗性を持ち, しかもある程度の弾性も有し, 同時に比較的軽量であるという顕著な物理学的特性を兼ねている. また, 代謝による影響に対し顕著に反応する1). 骨粗鬆症とは, 骨代謝の異常により...

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Veröffentlicht in:九州歯科学会雑誌 1997/08/25, Vol.51(4), pp.441-461
1. Verfasser: 尾崎, 章寿
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」骨の形成には二つの方式があり, 軟骨内骨化と膜性骨化がある. とくに脛骨の膜性骨化は体を支える強い骨構築が必要であるが, 成長期の中でもとくに思春期, いわゆる二次性徴期に大きな変化が認められる. この時期は, 骨の内部構造についても最大骨量(peak bone mass)の時期でもある. そして加齢とともに幾度となく骨の変換をくり返しながら骨構築を保っている. 骨は引っ張りおよび圧縮に対して強い抵抗性を持ち, しかもある程度の弾性も有し, 同時に比較的軽量であるという顕著な物理学的特性を兼ねている. また, 代謝による影響に対し顕著に反応する1). 骨粗鬆症とは, 骨代謝の異常により骨形成と骨吸収とのバランスが崩れて骨吸収が促進した状態である2). 近年, 骨粗鬆症患者は激増しており, また, 成人の骨粗鬆症の発生原因として小児期に獲得されるべき骨量の減少が一因となっている可能性が高い3)ことから, いかにして成長期に骨量を増加させ最大骨量(peak bone mass)を高いレベルで獲得するかが大きな課題となっている4).
ISSN:0368-6833
1880-8719
DOI:10.2504/kds.51.441