食生活習慣が幼若永久歯に及ぼす影響

「緒言」齲蝕は様々な因子が絡み合って発症している疾患である. その要因は遺伝的因子と後天的因子とに区別される. その後天的因子の中の一つとして子ども達の食生活習慣が挙げられる. 齲蝕と食生活, 特に砂糖摂取に関する報告は数多くみられる1-7). しかし, 現代の子ども達の食生活は, 外食産業の普及や加工食品の氾濫により複雑になってきただけでなく, さらに塾や習い事が盛んになり生活様式自体も多種多様化してきた. また, 齲蝕や食生活の関連について報告したものは乳歯に関するものがほとんどである. 萌出直後の幼若永久歯は最も齲蝕に罹患しやすい時期であるにもかかわらず, この時期の食生活習慣に関する報...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:九州歯科学会雑誌 1996/12/25, Vol.50(6), pp.1016-1030
Hauptverfasser: 木村, 光孝, 西田, 郁子, 内上堀, 征人, 牧, 憲司, 酒匂, 賢一, 内藤, 真理子, 森本, 彰子, 秦, 満
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」齲蝕は様々な因子が絡み合って発症している疾患である. その要因は遺伝的因子と後天的因子とに区別される. その後天的因子の中の一つとして子ども達の食生活習慣が挙げられる. 齲蝕と食生活, 特に砂糖摂取に関する報告は数多くみられる1-7). しかし, 現代の子ども達の食生活は, 外食産業の普及や加工食品の氾濫により複雑になってきただけでなく, さらに塾や習い事が盛んになり生活様式自体も多種多様化してきた. また, 齲蝕や食生活の関連について報告したものは乳歯に関するものがほとんどである. 萌出直後の幼若永久歯は最も齲蝕に罹患しやすい時期であるにもかかわらず, この時期の食生活習慣に関する報告は, ほとんどない. 今回, 著者らは子ども達の食生活習慣と口腔内状態を診査し, その相関関係についていささかの知見を得たので報告する. 対象および調査方法 対象者は, 九州歯科大学附属病院小児歯科外来を受診した患児のうち幼若永久歯のみられる126人(6歳~15歳)で, 食生活習慣に関するアンケートと口腔内診査, 齲蝕活動性試験を行った. 食生活習慣アンケートは, 表1に示すとおりである.
ISSN:0368-6833
1880-8719
DOI:10.2504/kds.50.1016