ラットの成長期脛骨におけるカルシウムの吸収に及ぼす高タンパク食の影響 : とくに骨基質形成
「緒言」近年, 子供たちの間には, 食生活の洋風化に伴い, 社会問題の一つである小児の成人病や骨の虚弱化が深刻化している1). このため, それらの病因としてタンパク質の過剰摂取が考えられている. 一方, タンパク質と骨との関係については, タンパク質の摂取量がカルシウムの利用性に大きく関与しているという, Funabaら(1990)2)およびWeissら(1981)3)らの報告にみられるように, 高タンパク食の摂取が, 骨形成の遅延や形成量の減少を引き起こし, 骨形成の低下を招くことが報告されている. しかしながら, Whiting(1981)4)やCalvoら(1982)5)らは, 高タン...
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Veröffentlicht in: | 九州歯科学会雑誌 1996/06/25, Vol.50(3), pp.549-572 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」近年, 子供たちの間には, 食生活の洋風化に伴い, 社会問題の一つである小児の成人病や骨の虚弱化が深刻化している1). このため, それらの病因としてタンパク質の過剰摂取が考えられている. 一方, タンパク質と骨との関係については, タンパク質の摂取量がカルシウムの利用性に大きく関与しているという, Funabaら(1990)2)およびWeissら(1981)3)らの報告にみられるように, 高タンパク食の摂取が, 骨形成の遅延や形成量の減少を引き起こし, 骨形成の低下を招くことが報告されている. しかしながら, Whiting(1981)4)やCalvoら(1982)5)らは, 高タンパク食摂取による骨への影響はないと述べ, 統一した見解は認められていない. そこでタンパク質そのもののカルシウム吸収に及ぼす影響については, 腸管吸収の立場から, タンパク質自体よりも腸管内分解産物であるアミノ酸について考える方が意義がある6). |
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ISSN: | 0368-6833 1880-8719 |
DOI: | 10.2504/kds.50.549 |