歯科小手術の基本と臨床 : 補綴前の処置
「はじめに」これまでの歯科臨床は保存, 補綴に重点がおかれ, 口腔外科的な症例に遭遇した場合には大学病院や総合病院の歯科口腔外科などに依頼することが多く, 歯科小手術に関心を持たれていないのが現状である, しかしながら, 歯科医師は単に歯のみの治療に従事するものではなく, 顎口腔領域の全般にわたる専門医であり, 相互に関連するものと思われる. とくに, 歯科補綴科と口腔外科とは密接な関係にあり, 有床義歯製作の前に口腔内を診査し, 補綴の前準備としての適切な小手術を行って, 印象採得に移ることは, 義歯に対する諸障害を除き, さらに義歯の安定を確実にするとともに, 咀嚼機能を十分に回復させるた...
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Veröffentlicht in: | 九州歯科学会雑誌 1996/04/25, Vol.50(2), pp.453-460 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」これまでの歯科臨床は保存, 補綴に重点がおかれ, 口腔外科的な症例に遭遇した場合には大学病院や総合病院の歯科口腔外科などに依頼することが多く, 歯科小手術に関心を持たれていないのが現状である, しかしながら, 歯科医師は単に歯のみの治療に従事するものではなく, 顎口腔領域の全般にわたる専門医であり, 相互に関連するものと思われる. とくに, 歯科補綴科と口腔外科とは密接な関係にあり, 有床義歯製作の前に口腔内を診査し, 補綴の前準備としての適切な小手術を行って, 印象採得に移ることは, 義歯に対する諸障害を除き, さらに義歯の安定を確実にするとともに, 咀嚼機能を十分に回復させるために重要であると考えられる. 良好な補綴処置のために口腔内が具備すべき要件として, 以下の状態が必要である. 1. 歯槽堤は幅広く, 十分に高く, 凹凸がなく, アンダーカットのないこと. 2. 歯槽堤粘膜は一定の厚さを保ち, 引き締まっていること. |
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ISSN: | 0368-6833 1880-8719 |
DOI: | 10.2504/kds.50.453 |