幽門側胃切除術のクリティカルパスの評価
医療の質の向上と医療プロセスの効率化を目的として、1999年10月より幽門側胃切除術のクリティカルパス (以下CP) を導入した。術後在院日数を14日以降と設定して開始したが、その後2回の改定を重ね、現在は術後第11病日退院と設定している。今回はバリアンス分析とアウトカム評価からCP導入の有効性を検証した。対象は2001年8月までのCP使用者268例であり、初回120例 (CP1) 、第1回改定後78例 (CP2) 、第2回改定後70例 (CP3) である。CP導入前の症例119例 (CP前) を比較の対照とした。在院日数はCP前では平均24.2日であったが、CP3では20.8日に短縮し、術後...
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Veröffentlicht in: | 医療マネジメント学会雑誌 2003/02/01, Vol.3(3), pp.547-551 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 医療の質の向上と医療プロセスの効率化を目的として、1999年10月より幽門側胃切除術のクリティカルパス (以下CP) を導入した。術後在院日数を14日以降と設定して開始したが、その後2回の改定を重ね、現在は術後第11病日退院と設定している。今回はバリアンス分析とアウトカム評価からCP導入の有効性を検証した。対象は2001年8月までのCP使用者268例であり、初回120例 (CP1) 、第1回改定後78例 (CP2) 、第2回改定後70例 (CP3) である。CP導入前の症例119例 (CP前) を比較の対照とした。在院日数はCP前では平均24.2日であったが、CP3では20.8日に短縮し、術後在院日数はCP前の平均17.4日からCP3で14.7日に短縮した。バリアンス分析の結果、患者要因はCP29例、CP318例であり、医療者要因はCP26例、CP320例、病院システム要因はCP21例、CP34例といずれもCP3でバリアンスが増加していた。患者満足度調査の結果、CPは必要であり役に立ったと感じている患者の多いことが明確になった。経済面からみると保険請求点数は112,889点から96,614点に減少したが、1日の保険請求点数は6,108点から7,216点に増加し、在院日数の短縮に伴い経済効率が改善していた。他部門との連携が円滑になり、役割分担が明確になり、専門性が生かされるようになった。以上より、CPの導入は医療の質、経済面、患者満足度を向上させるとともに、チーム医療の向上に有効であった。 |
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ISSN: | 1345-6903 1884-6793 |
DOI: | 10.11191/jhm2000.3.547 |