O-6 うつ病治療に用いる修正型ECTのクリティカル・パス作成の試み
精神科領域のクリティカルパスは作成が困難であるが, ECTのクリティカルパスは作業が決められた時系列で行えるので, 作成可能であると考えられた. ECTは薬物療法が無効のうつ病に対して, 有効な「最後の治療法」であるとされる. 厚生労働省も2000年に保険点数が従来の方法が150点であったものを, 修正型を保険点数化して3000点とした. 我々は薬物が無効のうつ病の治療にインフォームドコンセントを経た後に, 修正型ECTを行う為のクリティカルパスを作成した. なお, 本法は弛緩剤を用いるので, 再春荘病院の麻酔科の協力を仰ぐことになる. 適応:DSM-IVで非精神病性大うつ病(重症)と診断され...
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Veröffentlicht in: | 医療マネジメント学会雑誌 2002, Vol.2 (3), p.397-397 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 精神科領域のクリティカルパスは作成が困難であるが, ECTのクリティカルパスは作業が決められた時系列で行えるので, 作成可能であると考えられた. ECTは薬物療法が無効のうつ病に対して, 有効な「最後の治療法」であるとされる. 厚生労働省も2000年に保険点数が従来の方法が150点であったものを, 修正型を保険点数化して3000点とした. 我々は薬物が無効のうつ病の治療にインフォームドコンセントを経た後に, 修正型ECTを行う為のクリティカルパスを作成した. なお, 本法は弛緩剤を用いるので, 再春荘病院の麻酔科の協力を仰ぐことになる. 適応:DSM-IVで非精神病性大うつ病(重症)と診断され, 塩江らによる治療アルゴリズムを改変して, 本邦で用いられている坑うつ薬および坑うつ効果増強作用薬物が無効で, かつインフォームドコンセントが得られた人を対象とする. 施行:前日までに心電図, 胸部レ線, 頭部CTなどを十分にチェックし, 全身疾患が無いことを確認しておく. 前日は21時から絶飲食とし, 翌日10時に施行する. 2時間前から1000mlの輸液を行う. 30分前にアトロピン0.25mgを筋注する. また, 血圧計, 心電図計を装着する. 全麻後に, 電極の当たる部をアルコールで清拭した後, 100ボルトで3秒ないし5秒間通電する. 通電効果は, 右前腕を駆血帯で筋弛緩剤が分布しないようにしておき, けいれんが起きることで確認する. 終了後は通常2時間以内に覚醒するので, 主治医ないしは担当ナースが付き添う. 隔日に行い, 計5回をワンクールとする. 治療効果は前後のうつ病スケールを用いて判定する. 本クリティカルパスは作成されたばかりで, 施行はされていない. 総合病院の精神科担当者のご批判を頂きたい. |
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ISSN: | 1345-6903 |