運動と認知症

多くの疫学研究から高齢期の身体活動は認知機能に強く影響を与える生活行動であることが知られてきている.更に,このような疫学的知見は信頼性の高い介入研究により裏付けられている.アルツハイマー型認知症の危険因子の寄与率を計算した研究によると,運動不足の者を10%減らすことができると約38万人,25%減らすことができるとアルツハイマー型認知症患者を100万人近く全世界から減らすことができる推計がされており[1],運動が認知症発症に及ぼす影響の大きさが分かる.そこで本稿では運動を大きな視点でとらえ,身体機能と身体活動の点から疫学研究を中心とした成果を踏まえ解説していく....

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Veröffentlicht in:バイオフィードバック研究 2022, Vol.49(2), pp.59-64
1. Verfasser: 桜井, 良太
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:多くの疫学研究から高齢期の身体活動は認知機能に強く影響を与える生活行動であることが知られてきている.更に,このような疫学的知見は信頼性の高い介入研究により裏付けられている.アルツハイマー型認知症の危険因子の寄与率を計算した研究によると,運動不足の者を10%減らすことができると約38万人,25%減らすことができるとアルツハイマー型認知症患者を100万人近く全世界から減らすことができる推計がされており[1],運動が認知症発症に及ぼす影響の大きさが分かる.そこで本稿では運動を大きな視点でとらえ,身体機能と身体活動の点から疫学研究を中心とした成果を踏まえ解説していく.
ISSN:0386-1856
2432-3888
DOI:10.20595/jjbf.49.2_59