バイオフィードバック療法のための基礎知識

バイオフィードバック(BF)という方法論を何らかの疾患に適用して治療を試みるのがバイオフィードバック療法である. しかし, その療法の原理や特徴等を知らずに闇雲に行えば, 効果は期待できない. 本稿では, バイオフィードバック療法のための基礎的知識と実施上のポイント, また, 効果的な活用のための方法等を解説する. 『1. 「学習」のタイプとバイオフィードバック誕生の背景』BFは生体反応の「学習」と位置づけることができる. 心理学において, 「学習とは, 経験による比較的永続的な行動の変容」と定義づけされる. つまり, 成長や成熟, あるいは老化による行動の変容とは区別される. また, 疲労や...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:バイオフィードバック研究 2016-04, Vol.43 (1), p.27-32
1. Verfasser: 廣田昭久
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:バイオフィードバック(BF)という方法論を何らかの疾患に適用して治療を試みるのがバイオフィードバック療法である. しかし, その療法の原理や特徴等を知らずに闇雲に行えば, 効果は期待できない. 本稿では, バイオフィードバック療法のための基礎的知識と実施上のポイント, また, 効果的な活用のための方法等を解説する. 『1. 「学習」のタイプとバイオフィードバック誕生の背景』BFは生体反応の「学習」と位置づけることができる. 心理学において, 「学習とは, 経験による比較的永続的な行動の変容」と定義づけされる. つまり, 成長や成熟, あるいは老化による行動の変容とは区別される. また, 疲労やアルコール, 薬物等による一過性の行動の変化も除外される. また, 「行動」は直接観察可能な行動・反応ばかりでなく, 生理学的反応や脳波活動等の直接は観察不可能な反応も含まれる.
ISSN:0386-1856