20. 自然環境音聴取時の重心動揺

枯葉を踏みしめる音や滝・渓流の流水音といった自然環境音には, 20kHz以上の超高周波数成分が豊富に含まれている. この超高周波数成分は, 人の可聴域上限を超えているため音としては認識されないが, 可聴域音と合わせて聴取することによって, 音はより快く感受されると同時に, 脳波のα波成分が増大したり, 脳幹・視床・視床下部を含む脳深部の血流が増加したりするなど, 人にとって好ましい影響がこれまでに報告されている. 一方, 立位姿勢は, 視覚系・前庭感覚系・体性感覚系からの入力情報が大脳基底核や脳幹・小脳で統合され, 体幹・四肢の筋運動調節系に出力が送られることで調節・維持される. この姿勢制御...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:バイオフィードバック研究 2012-04, Vol.39 (1), p.51-51
Hauptverfasser: 松本清, 和田万紀, 永井正則
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:枯葉を踏みしめる音や滝・渓流の流水音といった自然環境音には, 20kHz以上の超高周波数成分が豊富に含まれている. この超高周波数成分は, 人の可聴域上限を超えているため音としては認識されないが, 可聴域音と合わせて聴取することによって, 音はより快く感受されると同時に, 脳波のα波成分が増大したり, 脳幹・視床・視床下部を含む脳深部の血流が増加したりするなど, 人にとって好ましい影響がこれまでに報告されている. 一方, 立位姿勢は, 視覚系・前庭感覚系・体性感覚系からの入力情報が大脳基底核や脳幹・小脳で統合され, 体幹・四肢の筋運動調節系に出力が送られることで調節・維持される. この姿勢制御に関わる経路の機能の評価には, 重心動揺検査が用いられている. そこで本研究では, 超高周波数成分を豊富に含む自然環境音が姿勢制御に与える影響を検討するために, 自然環境音聴取時の直立姿勢の重心動揺を計測し, その特徴の抽出を試みた.
ISSN:0386-1856