心拍変動解析の臨床
本論では, 心拍変動(heart rate variabi1ity; HRV)解析の臨床的研究をreviewし, 今後の検討課題を整理した.まず, 急性心筋梗塞時のHRV低下は, 予後指標としてのみではなく, その予防上のリスクを総合的に反映する因子としても注目される.その他, 心不全などの循環器系をはじめ, 心身医学領域に関するHRVの臨床研究を紹介した.次に, HRVの臨床応用の限界について触れた.周波数解析法の問題点としては, 方法論が最近まで標準化されていないことがあげられる.また, HRVのみから自律神経活動を評価することは, 現時点では疑問であるといわれる.HRVの臨床応用ではっき...
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Veröffentlicht in: | バイオフィードバック研究 1999/03/31, Vol.26, pp.1-7 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本論では, 心拍変動(heart rate variabi1ity; HRV)解析の臨床的研究をreviewし, 今後の検討課題を整理した.まず, 急性心筋梗塞時のHRV低下は, 予後指標としてのみではなく, その予防上のリスクを総合的に反映する因子としても注目される.その他, 心不全などの循環器系をはじめ, 心身医学領域に関するHRVの臨床研究を紹介した.次に, HRVの臨床応用の限界について触れた.周波数解析法の問題点としては, 方法論が最近まで標準化されていないことがあげられる.また, HRVのみから自律神経活動を評価することは, 現時点では疑問であるといわれる.HRVの臨床応用ではっきり言えることは, 1.急性心筋梗塞後の不整脈発生や心突然死の危険性の予測因子として2.糖尿病性神経症の病勢の臨床的マーカーといわれる.最後に, HRVの臨床応用の今後の展望について述べた. |
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ISSN: | 0386-1856 2432-3888 |
DOI: | 10.20595/jjbf.26.0_1 |