小児科一次クリニックにおける新型コロナウイルス感染症の患者背景に関する検討
【目的】新型コロナウイルス感染症の患者背景や臨床的特徴を検討したため,報告する。【方法】2020年10月から2023年3月に当院の発熱外来に受診し,抗原定性検査にて新型コロナウイルス感染症と診断された患者を対象に,患者背景について後方視的に検討した。【結果】対象は167例であった。年齢別では,1歳未満の乳児が13%,1~5歳の幼児が47%,6~12歳の学童が35%,13~15歳が5%であった。感染経路は家庭内が最も多く64%,保育園・幼稚園・学校などの家庭外が14%,感染経路不明が22%であった。家庭内感染は家庭外と比べ,有意に高かった(64% vs 14%, p < 0.01)。症状は...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本小児科医会会報 2023, Vol.66, pp.138-140 |
---|---|
Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 【目的】新型コロナウイルス感染症の患者背景や臨床的特徴を検討したため,報告する。【方法】2020年10月から2023年3月に当院の発熱外来に受診し,抗原定性検査にて新型コロナウイルス感染症と診断された患者を対象に,患者背景について後方視的に検討した。【結果】対象は167例であった。年齢別では,1歳未満の乳児が13%,1~5歳の幼児が47%,6~12歳の学童が35%,13~15歳が5%であった。感染経路は家庭内が最も多く64%,保育園・幼稚園・学校などの家庭外が14%,感染経路不明が22%であった。家庭内感染は家庭外と比べ,有意に高かった(64% vs 14%, p < 0.01)。症状は発熱が最も多く84%,咳・鼻汁・鼻閉などの上気道症状は57%,下痢・嘔吐・腹痛などの消化器症状は14%,上気道・消化器症状をともに認めた症例は5%,無症状は1%であった。上気道症状は消化器症状と比べ,有意に高かった(57% vs 14%, p < 0.01)。【結論】感染経路は家庭内が多く,保育園・幼稚園・学校など家庭外での感染拡大の関与は限定的であった。 |
---|---|
ISSN: | 0912-1781 2435-9270 |
DOI: | 10.34584/ikaihou.66.0_138 |