6.今後の心不全に対する非侵襲的陽圧呼吸治療の方向
心不全での非侵襲的陽圧呼吸治療(NPPV)の系譜を図にまとめる. 急性期の心不全の治療としてのNPPV治療が始まった1980年代以降, 急性期の現場でNPPVをつけた重症呼吸不全に陥った心不全患者があっという間に回復するその威力に, 多くの循環器医が驚嘆し, 新しいNPPV治療を自信を持って自分の薬籠に入れていった. このときの治療対象は, 心臓の不調が原因となって呼吸不全を起こしている患者, というくくりだけであり, 用いられた機器も要はマスクを使用して呼気終末圧(PEEP)をかけることができるという点を満たすものであれば, 十分効果が期待できた. すなわち, 心収縮の低下した心不全(HFr...
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Veröffentlicht in: | 循環制御 2019, Vol.40(2), pp.92-94 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 心不全での非侵襲的陽圧呼吸治療(NPPV)の系譜を図にまとめる. 急性期の心不全の治療としてのNPPV治療が始まった1980年代以降, 急性期の現場でNPPVをつけた重症呼吸不全に陥った心不全患者があっという間に回復するその威力に, 多くの循環器医が驚嘆し, 新しいNPPV治療を自信を持って自分の薬籠に入れていった. このときの治療対象は, 心臓の不調が原因となって呼吸不全を起こしている患者, というくくりだけであり, 用いられた機器も要はマスクを使用して呼気終末圧(PEEP)をかけることができるという点を満たすものであれば, 十分効果が期待できた. すなわち, 心収縮の低下した心不全(HFrEF)なのか心収縮は保たれている心不全(HFpEF)なのかなどといった患者像や持続式陽圧呼吸治療器(CPAP)なのか2相式陽圧呼吸治療器(BiPAP)なのかといった装置間の細かい差をほとんど気にする必要がなかった. |
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ISSN: | 0389-1844 |