虚血性心疾患における睡眠呼吸障害について
はじめに 睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)は, 日中の眠気, 倦怠感や集中力低下のため, 生活の質(QOL)の低下に関与し, 社会的な問題として近年広く知られるようになった. SASに関しては当初眠気などの自覚症状から精神科や呼吸停止の他覚所見から呼吸器内科などの医師によって診察されてきた. しかし最近は耳鼻咽喉科, 歯科なども診療に加わるようになり, この数年では循環器内科領域で急速に注目されている. この背景には循環器疾患にこの睡眠時無呼吸症候群の合併頻度が多いことがあげられる. 健常者における有病率に関しては, Wisconsin州の健常者(602名...
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Veröffentlicht in: | 循環制御 2006-06, Vol.27 (2), p.101-104 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | はじめに 睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)は, 日中の眠気, 倦怠感や集中力低下のため, 生活の質(QOL)の低下に関与し, 社会的な問題として近年広く知られるようになった. SASに関しては当初眠気などの自覚症状から精神科や呼吸停止の他覚所見から呼吸器内科などの医師によって診察されてきた. しかし最近は耳鼻咽喉科, 歯科なども診療に加わるようになり, この数年では循環器内科領域で急速に注目されている. この背景には循環器疾患にこの睡眠時無呼吸症候群の合併頻度が多いことがあげられる. 健常者における有病率に関しては, Wisconsin州の健常者(602名)の報告が一般には用いられている. その有病率は男性4%, 女性2%であったとしている1). しかし自覚症状のないAHI(Apnea Hypopnea Index)が5以上の症例, すなわち睡眠時呼吸障害(Sleep Disordered Breathing:SDB)を有する頻度はさらに高く, 同報告では男性24%, 女性9%であり, 50歳代に限定すると, それぞれ31%, 16%と高頻度であった. |
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ISSN: | 0389-1844 |