完全胸腔鏡下拡大胸腺胸腺腫摘出術: 腫瘍径 8 cmの胸腺腫に対するアプローチ
重症筋無力症を伴わない (抗アセチルコリンレセプター抗体軽度上昇) 浸潤型胸腺腫と臨床的に診断した40代男性に対して完全胸腔鏡下胸腺胸腺腫摘出術を行った. 手術は, 分離肺換気による全身麻酔下, 左半側臥位にて右側より3ポートで開始した. まず先行して胸腺腫瘍摘出後に一部の皮切を35 mmへ延長切開して体外へ摘出した. その後, 右側胸腺脂肪組織を授動した. 次に体位を右半側臥位へ変換し4ポートで開始し, 残りの左側残存胸腺組織を授動後, 拡大胸腺・胸腺腫摘出術を完遂した. 手術時間は5時間0分, 出血量50 g未満であった. 術後病理診断は浸潤型胸腺腫 (正岡II期), B1 typeであり...
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Veröffentlicht in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2015/08/01, Vol.65(3), pp.205-210 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 重症筋無力症を伴わない (抗アセチルコリンレセプター抗体軽度上昇) 浸潤型胸腺腫と臨床的に診断した40代男性に対して完全胸腔鏡下胸腺胸腺腫摘出術を行った. 手術は, 分離肺換気による全身麻酔下, 左半側臥位にて右側より3ポートで開始した. まず先行して胸腺腫瘍摘出後に一部の皮切を35 mmへ延長切開して体外へ摘出した. その後, 右側胸腺脂肪組織を授動した. 次に体位を右半側臥位へ変換し4ポートで開始し, 残りの左側残存胸腺組織を授動後, 拡大胸腺・胸腺腫摘出術を完遂した. 手術時間は5時間0分, 出血量50 g未満であった. 術後病理診断は浸潤型胸腺腫 (正岡II期), B1 typeであり完全切除であった. 胸腺腫は低悪性度とはいえ悪性疾患であることに変わりはなく, 胸腔鏡手術の適応に関しては慎重を要する. さらに, 胸腺腫の治療成績の評価には術後10年以上の長期観察が必要であり, 胸腔鏡手術の長期的な予後を議論するにはさらに観察期間が必要である. |
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ISSN: | 1343-2826 1881-1191 |
DOI: | 10.2974/kmj.65.205 |