外傷性気管膜様部裂傷に対し気管切開を行い保存的に救命した1例

症例は78歳男性. 登山中に転倒し当院に救急搬送された. CTで気管中部から気管分岐部にかけて膜様部の裂傷が疑われ, 鈍的外力による気管損傷と診断した. 緊急で気管切開術を施行した. 術後はネブライザーで加湿を行いながら自発呼吸で管理した. 縦隔への感染が危惧されたが, 気腫の進行や感染は認めず, 受傷後20日目に気管カニューレ抜去し, 30日目に退院した. 外傷性気管損傷は重篤な病態であり, 診断や治療の遅れは致命的結果を招きかねない. しかし, 損傷部位や形態によっては気道確保及び気道内圧を減圧できれば, 保存的治療が可能と考えられた....

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Veröffentlicht in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2013/08/01, Vol.63(3), pp.257-260
Hauptverfasser: 門脇, 晋, 野田, 大地, 尾形, 敏郎, 五十嵐, 清美, 井上, 昭彦, 池田, 憲政, 佐藤, 尚文
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は78歳男性. 登山中に転倒し当院に救急搬送された. CTで気管中部から気管分岐部にかけて膜様部の裂傷が疑われ, 鈍的外力による気管損傷と診断した. 緊急で気管切開術を施行した. 術後はネブライザーで加湿を行いながら自発呼吸で管理した. 縦隔への感染が危惧されたが, 気腫の進行や感染は認めず, 受傷後20日目に気管カニューレ抜去し, 30日目に退院した. 外傷性気管損傷は重篤な病態であり, 診断や治療の遅れは致命的結果を招きかねない. しかし, 損傷部位や形態によっては気道確保及び気道内圧を減圧できれば, 保存的治療が可能と考えられた.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.63.257