9. 化膿性足関節炎を合併した小児脛骨骨髄炎の一例
小児骨関節感染症は初期症状が非特異的であり, 整形外科を初診することは少ない. また軟部感染症と区別しづらいなどにより, 早期発見治療に結びつかないことが多い. 【症例】1歳女児, 左下腿から足部にかけての腫脹, 歩行困難, 発熱にて近医整形外科より蜂窩織炎疑いで紹介となった. 下肢に広範な発赤と足関節不動を認め, CRP12.9, 赤沈100, Xpにて骨病変指摘できず, 血液培養は陰性であった. 軟部組織や骨, 関節の感染症を疑い抗生剤開始した. 入院後のMRIにて下腿骨髄浮腫, 足関節液貯留を認め, 脛骨骨髄炎, 化膿性足関節炎疑いにて切開, 排膿術施行した. 混濁した関節液がひけ, 培...
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Veröffentlicht in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2011, Vol.61 (4), p.563-563 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 小児骨関節感染症は初期症状が非特異的であり, 整形外科を初診することは少ない. また軟部感染症と区別しづらいなどにより, 早期発見治療に結びつかないことが多い. 【症例】1歳女児, 左下腿から足部にかけての腫脹, 歩行困難, 発熱にて近医整形外科より蜂窩織炎疑いで紹介となった. 下肢に広範な発赤と足関節不動を認め, CRP12.9, 赤沈100, Xpにて骨病変指摘できず, 血液培養は陰性であった. 軟部組織や骨, 関節の感染症を疑い抗生剤開始した. 入院後のMRIにて下腿骨髄浮腫, 足関節液貯留を認め, 脛骨骨髄炎, 化膿性足関節炎疑いにて切開, 排膿術施行した. 混濁した関節液がひけ, 培養にて黄色ブドウ球菌+であった. 入院直後よりCTM, その後PAPM/BPを投与, 6週後にCRP陰性, 赤沈24, 荷重可となり退院となった. 入院後Xpでは骨幹端に溶骨病変を認め, 経過とともに病変が骨端部に進行していった. 発熱, 痛がって歩行しないなどの訴えがあるときは, 局所所見やXp異常の有無にかかわらず, 骨関節感染症の可能性を考え, 早期からの抗生物質投与が重要と思われた. |
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ISSN: | 1343-2826 |