3. 三叉神経痛にて発症した小脳橋角部から橋前槽に至るepidermoid cystの一例

【症例】36歳, 出産後授乳中の女性. 1年前より左顔面の違和感, その後咀嚼時の左臼歯痛を自覚していた. 脳外科受診を勧められ撮影したMRIでは左小脳橋角部から橋前槽に至る55×18×25mm大のT1 low, T2 high, DWI highを示す病変を認めた. epidermoid cystによる三叉神経痛と診断し摘出術を行った. 手術はlateral suboccipital approachにてABRを施行しつつ行った. 腫瘍は真珠様光沢を認め, 吸引にて内減圧可能であった. 神経, 脳幹に癒着する被膜の摘出は既に剥がれているもののみに止めた. 神経内視鏡により, 内耳道内や脳神経...

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Veröffentlicht in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2011, Vol.61 (4), p.557-558
Hauptverfasser: 神徳亮介, 藤巻広也, 藍原正憲, 宮城島孝昭, 朝倉健, 宮崎瑞穂
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【症例】36歳, 出産後授乳中の女性. 1年前より左顔面の違和感, その後咀嚼時の左臼歯痛を自覚していた. 脳外科受診を勧められ撮影したMRIでは左小脳橋角部から橋前槽に至る55×18×25mm大のT1 low, T2 high, DWI highを示す病変を認めた. epidermoid cystによる三叉神経痛と診断し摘出術を行った. 手術はlateral suboccipital approachにてABRを施行しつつ行った. 腫瘍は真珠様光沢を認め, 吸引にて内減圧可能であった. 神経, 脳幹に癒着する被膜の摘出は既に剥がれているもののみに止めた. 神経内視鏡により, 内耳道内や脳神経の陰など顕微鏡では死角となる部分の腫瘍も摘出した. 術後経過は良好, 病理診断はepidermoid cystであった. 【考察】epidermoid tumorは全頭蓋内腫瘍の約1%とされ, 小脳橋角部は好発部位である. epidermoid tumorについて, 内視鏡併用手術, その注意点などにつき若干の文献的考察を加えて検討する.
ISSN:1343-2826