7. 悪臭を伴う局所進行乳癌に対してMohs軟膏が有用であった1例
局所進行乳癌は皮膚潰瘍を形成することで病変部からの持続的な出血を来たす. また, 多量の滲出や悪臭を呈することで患者のQOLを著しく低下させる. 今回, 我々はMohsペーストの処置により局所制御に優れた効果を認め, 患者のQOLを向上せしめた1例を経験したので報告する. 症例は42歳女性. 2008年末より右乳房腫瘤を自覚するも放置. 2009年夏頃より局所からの出血が起こり, 2009年12月当科受診した. 初診時, 右乳房全体に硬い腫瘤を触知し, 自発痛著明であった. 表面は潰瘍形成しており出血と滲出液を多量に認め, 悪臭を伴っていた. 病変部からの持続的な出血により高度の貧血がみられた...
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Veröffentlicht in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2011, Vol.61 (2), p.245-245 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 局所進行乳癌は皮膚潰瘍を形成することで病変部からの持続的な出血を来たす. また, 多量の滲出や悪臭を呈することで患者のQOLを著しく低下させる. 今回, 我々はMohsペーストの処置により局所制御に優れた効果を認め, 患者のQOLを向上せしめた1例を経験したので報告する. 症例は42歳女性. 2008年末より右乳房腫瘤を自覚するも放置. 2009年夏頃より局所からの出血が起こり, 2009年12月当科受診した. 初診時, 右乳房全体に硬い腫瘤を触知し, 自発痛著明であった. 表面は潰瘍形成しており出血と滲出液を多量に認め, 悪臭を伴っていた. 病変部からの持続的な出血により高度の貧血がみられたため, 頻回にわたって赤血球濃厚液の輸血が必要であった. 右乳癌T4cN3cM1(胸膜)ER(+), PgR(-), HER2(3+)の診断で, 2010年1月よりpaclitaxel(80mg/m2)+trastuzumabを投与開始した. |
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ISSN: | 1343-2826 |