15. 急性期病院の早期からの緩和ケア―外来を開設して専従看護師の思うこと
当院は地域がん診療連携拠点病院である. 指定の条件として, 緩和ケアチームの院内活動が必要であるが, 緩和ケア外来も追加された. それに伴い「かんわ支援チーム」は, 2009年10月に緩和ケア外来を開設した. 開設して7ヶ月だが, 当院の緩和ケア外来を紹介する. 【外来紹介】「緩和ケア外来」の看板は掲示していない. 場所は人の出入りの少ない環境を選び, 手術日で使用していない整形外科外来で行なっている. 予約制で, 水曜日の午後14時から一人1時間の枠で, 最大3枠を確保している. 主治医, または, 緩和ケア外来を受診した患者自身の希望で予約可能としている. また, 病院外からの紹介は, 一...
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Veröffentlicht in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2011-02, Vol.61 (1), p.88-89 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 当院は地域がん診療連携拠点病院である. 指定の条件として, 緩和ケアチームの院内活動が必要であるが, 緩和ケア外来も追加された. それに伴い「かんわ支援チーム」は, 2009年10月に緩和ケア外来を開設した. 開設して7ヶ月だが, 当院の緩和ケア外来を紹介する. 【外来紹介】「緩和ケア外来」の看板は掲示していない. 場所は人の出入りの少ない環境を選び, 手術日で使用していない整形外科外来で行なっている. 予約制で, 水曜日の午後14時から一人1時間の枠で, 最大3枠を確保している. 主治医, または, 緩和ケア外来を受診した患者自身の希望で予約可能としている. また, 病院外からの紹介は, 一度診療科や主治医を決定してから受診としている. 開設してしばらくは専従医一人で対応していたが, 現在は専従看護師と一緒に行なっている. 診察終了後, 全人的苦痛の観点でカルテに推奨処方を記載している. 基本的には専従医は処方せず, 主治医が処方することにしている. 【結果】2009年10月下旬から2010年5月下旬までに, 延べ45名(患者数は20名)のがん患者が受診した. 診療科は, 消化器外科8名, 消化器内科3名, 乳腺甲状腺外科6名, 泌尿器科2名, 呼吸器内科1名であった. 一日あたりの患者人数は, 平均1.6名で, 診察時間はひとり平均55分であった. 依頼内容は, 身体的苦痛85%, 精神的10%, 社会的10%, スピリチュアル45%(重複あり)であった. 予約日以外に受診した患者は5名で, 予約がはいってない日は3日あった. 複数回受診した患者は9名で, 最高7回であった. 外来経過中で入院前から受診した患者は14名, 退院後に継続して受診した患者は6名であった. 【まとめ】入院中に依頼の少ない診療科からの依頼が多かった. また, 入院患者への依頼内容に比べ, スピリチュアルな苦痛への依頼が多かった. できるだけ外来で経過観察をする診療科もあり, 早期から緩和ケアを行うためには, 入院前から介入する緩和ケア外来は重要であると考える. スピリチュアルな苦痛に対して, 専従看護師も積極的にかかわりを持っていきたい. |
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ISSN: | 1343-2826 |