14. デスカンファレンスが一般病棟看護師にもたらす効果と今後の課題
終末期患者に実施した看護の振り返りや看護師のメンタルヘルスケアの場としてデスカンファレンスが有効であるという報告がある. 当病棟は, 急性期病棟であるが, 終末期患者を看護することが多い為, デスカンファレンスを取り入れてみた. 看護の振り返りやメンタルヘルスケアにどのように効果があるかをみる為に, 病棟看護師27名に質問紙による調査をした. その結果, 終末期患者を看護するほとんどの看護師は, 疲労感や不安などを抱えながら仕事をしていることが分かった. しかし, デスカンファレンスを行うことで, 自分の実施した看護を振り返ることができ, 他の看護師の看護や思いを聞くことにより自分と同じような...
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Veröffentlicht in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2010, Vol.60 (2), p.194-194 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 終末期患者に実施した看護の振り返りや看護師のメンタルヘルスケアの場としてデスカンファレンスが有効であるという報告がある. 当病棟は, 急性期病棟であるが, 終末期患者を看護することが多い為, デスカンファレンスを取り入れてみた. 看護の振り返りやメンタルヘルスケアにどのように効果があるかをみる為に, 病棟看護師27名に質問紙による調査をした. その結果, 終末期患者を看護するほとんどの看護師は, 疲労感や不安などを抱えながら仕事をしていることが分かった. しかし, デスカンファレンスを行うことで, 自分の実施した看護を振り返ることができ, 他の看護師の看護や思いを聞くことにより自分と同じような気持ちで看護しているということが分かり, 安心感を得, 自分の看護に対する満足感につながっていると答えている. さらに, 患者, 家族との関係性に支えられて仕事にやりがいを見出している看護師もいた. これらの意見は経験年数による差はない. 新人にとっては先輩も同じような気持ちで看護していることが分かる機会となっていた. デスカンファレンスの場を設けることで看護師は, 他の看護師と思いを共有することにより自分の看護を客観的に捉えることができ, 気持ちの整理につながったと考える. また, 自分の実施した看護を振り返ることにより自分の看護に対する自信を見出し, 向上心を引き出していると考えられる. これはデスカンファレンスを有効であると判断している沼井らの意見と一致している. さらに, 幅広い世代の看護師がデスカンファレンスを行うことはそれぞれの看護観を共有でき, 学べる場であると考えられる. 今後は, デスカンファレンスを継続し, 定着させていくことや自分達の実施した看護に価値を見出し, 思いを共有し, やりがいにつながるようなカンファレンスを実施していくことが課題であると考える. |
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ISSN: | 1343-2826 |