がん患者の生活を支えるケア 生活を見据えた退院支援

WHOによると, 緩和ケアは疾患の早期から治療と並行して受けるものであり, がん対策基本法の第16条にも, がん患者の状況に応じて疼痛等の緩和を目的とする医療が早期から適切に行われることが謳われています. がん看護専門看護師として, がん患者さんとご家族ががん治療を続けながら, 身体的心理社会的な苦痛がなく, 安心してその人らしく生活できることを目指して活動していますが, 試行錯誤の連続です. 再発や進行したがんの治療は, 症状の緩和と良好なQOLを目指した生存期間の延長が目標となり, 長期間に及びます. 患者さんとご家族は, 痛みや治療の副作用など身体的な苦痛に加え, 病状悪化や死の不安,...

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1. Verfasser: 細矢美紀
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:WHOによると, 緩和ケアは疾患の早期から治療と並行して受けるものであり, がん対策基本法の第16条にも, がん患者の状況に応じて疼痛等の緩和を目的とする医療が早期から適切に行われることが謳われています. がん看護専門看護師として, がん患者さんとご家族ががん治療を続けながら, 身体的心理社会的な苦痛がなく, 安心してその人らしく生活できることを目指して活動していますが, 試行錯誤の連続です. 再発や進行したがんの治療は, 症状の緩和と良好なQOLを目指した生存期間の延長が目標となり, 長期間に及びます. 患者さんとご家族は, 痛みや治療の副作用など身体的な苦痛に加え, 病状悪化や死の不安, 経済的な懸念など多くの困難を抱えて生活しています. 患者さんとご家族の苦悩をよく聴き, 多様なニーズを把握した上で, がん治療の早期から緩和ケアを受けられる資源(緩和ケアチーム, 緩和ケア病棟, 在宅療養支援診療所や訪問看護, 介護福祉サービスなど)の情報を提供し, 退院支援を行うことが重要です.
ISSN:1343-2826