4. 水頭症を伴った多発性血管腫の1例

この度我々は, 在胎時より水頭症, 頭蓋内血腫を認め, 脳内に多発性の腫瘍性病変及び, 全身皮膚に多発性の血管腫が存在する症例を経験した. 症例は0歳 男児, 家族歴・既往歴に特記事項無し. 妊娠33週, 胎児エコーにて水頭症を認めた. その後のエコー, MRIにて松果体部から後頭蓋窩にかけて血腫を認めた. 平成18年1月5日, 在胎36週5日, 帝王切開にて出産全身に0.2~2cm大の扁平もしくは腫瘤状の血管腫が多数散在し, 大泉門は, 5×5cmで膨隆していた. 出生後頭囲は急速に増大し, 平成17年1月20日, 日齢15日, V-Pシャント術施行. シャント感染有り, シャント再建し,...

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Veröffentlicht in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2009, Vol.59 (3), p.290-290
Hauptverfasser: 栗原秀行, 曲澤聡, 霜田茂, 渡邉孝, 桑島信, 中島一恵
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:この度我々は, 在胎時より水頭症, 頭蓋内血腫を認め, 脳内に多発性の腫瘍性病変及び, 全身皮膚に多発性の血管腫が存在する症例を経験した. 症例は0歳 男児, 家族歴・既往歴に特記事項無し. 妊娠33週, 胎児エコーにて水頭症を認めた. その後のエコー, MRIにて松果体部から後頭蓋窩にかけて血腫を認めた. 平成18年1月5日, 在胎36週5日, 帝王切開にて出産全身に0.2~2cm大の扁平もしくは腫瘤状の血管腫が多数散在し, 大泉門は, 5×5cmで膨隆していた. 出生後頭囲は急速に増大し, 平成17年1月20日, 日齢15日, V-Pシャント術施行. シャント感染有り, シャント再建し, 頭囲拡大は改善した. 皮膚血管腫は増多, 増大傾向を示し, 出血, 感染を来たした. 特に哺乳に支障のある口唇などの大きな血管腫は結紮・切除した. 18ヶ月現在, 発達は遅れているものの比較的良好で, 人見知り・喃語あり, 歩行可能となっている. 本例につき, 若干の文献的考察を加え報告する.
ISSN:1343-2826