当院における災害対策の現状

伊勢崎市では, 市の防災計画に基づき職員初動マニュアルが整備されており, 市民病院は直轄医療班として被災者に対する救護, 救援が重要な責務となっている. さらに, 災害拠点病院として地域災害のほか広域災害についてもその使命を果たす必要がある. 当院では, 大規模災害のうち特に地震災害について初動体制を確立するために災害医療活動マニュアルを作成し, 災害発生時には伊勢崎市災害対策本部の指示のもと緊急体制がとれるようにしている. マニュアルでは, 初動体制を確立するための目安となる地域区分を3区域に分けて記載している. 緊急体制は班ごとに業務内容を明記し避難誘導, トリアージ, 被災者の診療, ライフラインの確保などを行う. 地域災害に対しては, 必要な救護班や災害派遣医療チーム(DMAT)を編成し, 医療救護活動を行うようにしている. 広域災害においては, 厚生労働省の広域災害, 救急医療情報システム(EMIS)によりDMATの派遣要請があった場合, 群馬県の指示によりDMATを派遣するようにしている.