15.放射線治療後の局所再発に対して定位的放射線治療を施行した原発性肺癌の2例
【はじめに】根治的放射線治療施行後の局所再発に対して重篤な有害事象なく定位的放射線治療を施行できた原発性肺癌の2症例を報告する. 【症例1】初診時50歳の男性. 右上葉(S2/S3)の肺癌で, 試験開胸にてsT4N2M0と診断され当科を受診した. 原発巣と同側縦隔に対し70Gy照射したが, 1年2ヵ月後に局所再発を認めたため, 温熱療法とイリノテカンとシスプラチンを併用し, 固定10門照射にて48Gy/16frの定位的放射線治療を施行した. その1年後に照射野内に再々発を認めたため, 現在温熱化学療法を施行中であるが, 重篤な有害事象は認められていない. 【症例2】初診時66歳の女性. 左下葉...
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Veröffentlicht in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2006, Vol.56 (3), p.271-271 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】根治的放射線治療施行後の局所再発に対して重篤な有害事象なく定位的放射線治療を施行できた原発性肺癌の2症例を報告する. 【症例1】初診時50歳の男性. 右上葉(S2/S3)の肺癌で, 試験開胸にてsT4N2M0と診断され当科を受診した. 原発巣と同側縦隔に対し70Gy照射したが, 1年2ヵ月後に局所再発を認めたため, 温熱療法とイリノテカンとシスプラチンを併用し, 固定10門照射にて48Gy/16frの定位的放射線治療を施行した. その1年後に照射野内に再々発を認めたため, 現在温熱化学療法を施行中であるが, 重篤な有害事象は認められていない. 【症例2】初診時66歳の女性. 左下葉(S10)の肺癌(cT2N2M0, StageIIIA)の診断にて, 左肺病変に対して66Gy, 左肺門と縦隔に対して60Gy照射した. その2年後に局所再発を認めたため, 固定11門照射にて49.5Gy/15frの定位的放射線治療を施行した. 現在, 初回治療より3年, 再照射から1年経過したが明らかな有害事象は認めず, 無病生存中である. 【結語】放射線治療後の局所再発に対して, 定位的放射線治療は生存期間の延長に寄与する可能性が示唆された. |
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ISSN: | 1343-2826 |