6. エレクトロポレーション法を用いたマウス肝細胞癌に対するIL-12遺伝子治療の効果

【はじめに】Interleukin-12(IL-12)は強力な抗腫瘍効果を持ったサイトカインである. 今回, エレクトロポレーション(EP)法を用いたマウス肝細胞癌に対するIL-12遺伝子治療の効果について検討した. 【方法】C3Hマウスに同種同系のマウス肝細胞癌株MH134細胞を2ヶ所皮下接種し, その内1ヶ所にEP法にてIL-12遺伝子を導入した. IL-12プラスミド導入群とコントロールプラスミド導入群でIL-12産生, 腫瘍増殖について比較検討した. 【結果】IL-12導入群では導入後速やかにIL-12およびインターフェロンγの血中濃度が上昇した. IL-12導入群では腫瘍のIL-12...

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Veröffentlicht in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2005-11, Vol.55 (4), p.406-406
Hauptverfasser: 末廣剛敏, 志村龍男, 岡邨香織, 岡田寿之, 岡田幸士, 橋本信次, 持田泰, 桑野博行
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【はじめに】Interleukin-12(IL-12)は強力な抗腫瘍効果を持ったサイトカインである. 今回, エレクトロポレーション(EP)法を用いたマウス肝細胞癌に対するIL-12遺伝子治療の効果について検討した. 【方法】C3Hマウスに同種同系のマウス肝細胞癌株MH134細胞を2ヶ所皮下接種し, その内1ヶ所にEP法にてIL-12遺伝子を導入した. IL-12プラスミド導入群とコントロールプラスミド導入群でIL-12産生, 腫瘍増殖について比較検討した. 【結果】IL-12導入群では導入後速やかにIL-12およびインターフェロンγの血中濃度が上昇した. IL-12導入群では腫瘍のIL-12を導入した腫瘍だけでなく, 導入しなかった腫瘍の増殖も有意に抑制した. また, IL-12の導入により肺転移の時期も遅くなり頻度も減少した. 【まとめ】EP法を用いたIL-12による遺伝子治療は肝細胞癌に対する新たな治療法となる可能性が示唆された.
ISSN:1343-2826