3. Adenovirusを用いたp16-△ER(estrogen receptor)α融合蛋白による遺伝子治療の基礎的研究
卵巣癌の致死率は婦人科悪性腫瘍の中で最も高く, 抗癌剤耐性化が問題となる. 中でも最も頻度の高い漿液性嚢胞腺癌は腹腔内播種による癌性腹膜炎が死亡原因となることが多い. 卵巣癌の約30%ではp16遺伝子の機能喪失を認め, 腹腔内という閉鎖環境へのウイルス感染による治療に適した癌であると考えられる. そこで我々は, p16遺伝子と核内移行ドメインを含む△ERα遺伝子を融合し, adenovirus vectorを用いてtransfectionすることによりestrogenの有無がp16発現をコントロールする方法を考案した. 10種の卵巣癌細胞株につきtransfectionを行い, 全ての細胞株に...
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Veröffentlicht in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2005, Vol.55 (4), p.405-405 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 卵巣癌の致死率は婦人科悪性腫瘍の中で最も高く, 抗癌剤耐性化が問題となる. 中でも最も頻度の高い漿液性嚢胞腺癌は腹腔内播種による癌性腹膜炎が死亡原因となることが多い. 卵巣癌の約30%ではp16遺伝子の機能喪失を認め, 腹腔内という閉鎖環境へのウイルス感染による治療に適した癌であると考えられる. そこで我々は, p16遺伝子と核内移行ドメインを含む△ERα遺伝子を融合し, adenovirus vectorを用いてtransfectionすることによりestrogenの有無がp16発現をコントロールする方法を考案した. 10種の卵巣癌細胞株につきtransfectionを行い, 全ての細胞株において目的のp16-△ERα融合蛋白を同定. 且つestrogen存在下での融合蛋白の核内移行を免疫染色法にて証明した. またMTSassay法, リン酸化pRb発現差異を検討した結果, estrogenの有無により増殖抑制効果の有意差を認めた. |
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ISSN: | 1343-2826 |