4.循環器領域でClopidogrelに期待されること

クロピドグレルは, チクロピジンの誘導体で, ADP受容体を阻害することにより血小板凝集を抑制する. チクロピジン使用でときに合併する肝障害, 汎血球減少, 血小板減少性紫斑病等の致死的副作用はまれであり, 安全性に優れている. 海外の臨床データでは, 急性冠症候群において, アスピリンとの併用療法により心血管イベントが長期間にわたり抑制されることが示された. また即効性であり, 冠動脈形成術の前投与にも有効とされている. 現在日本では未認可だが, 急性冠症候群を対象とし, アスピリンを基礎治療薬としたチクロピジンとの無作為化多施設二重盲検比較試験が進行中で, 当科も参加している. 循環器領域...

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Veröffentlicht in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2005, Vol.55 (3), p.298-298
Hauptverfasser: 大山善昭, 小暮真也, 高橋利絵子, 宮崎昌久, 梅澤公彦, 直田匡彦, 羽鳥貴, 岡本栄一, 斉藤勇一郎, 金古善明, 中野明彦, 新井昌史, 長谷川昭, 倉林正彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:クロピドグレルは, チクロピジンの誘導体で, ADP受容体を阻害することにより血小板凝集を抑制する. チクロピジン使用でときに合併する肝障害, 汎血球減少, 血小板減少性紫斑病等の致死的副作用はまれであり, 安全性に優れている. 海外の臨床データでは, 急性冠症候群において, アスピリンとの併用療法により心血管イベントが長期間にわたり抑制されることが示された. また即効性であり, 冠動脈形成術の前投与にも有効とされている. 現在日本では未認可だが, 急性冠症候群を対象とし, アスピリンを基礎治療薬としたチクロピジンとの無作為化多施設二重盲検比較試験が進行中で, 当科も参加している. 循環器領域において, チクロピジンに変わる主要な抗血小板剤として期待される.
ISSN:1343-2826