平成14年度における高校野球投手の肩検診

【背景】少年期から青年期のスポーツには成長期の傷害が発生する.【目的】高校球児の障害発生予測因子の解明を目的とした.【対象と方法】群馬県高校野球連盟に登録された投手122名を対象にメデイカルチェックを行い, 疼痛の発生に関係する因子を解析した.【結果】肩関節の可動域は投球側で有意に内旋角度が減り, 外旋角度が拡大していた.疼痛を訴えた球児は28名, 23.0%であった.疼痛の発生に有意に関連を有したものは, 球速, 烏口突起の圧痛, 肩インピンジメント徴候, 肩上方関節唇損傷検査項目であり, 肩関節不安定症の検査には影響を受けなかった.X線検査には痛みに関連した異常は見られなかった.【結語】高...

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Veröffentlicht in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2004/05/01, Vol.54(2), pp.137-142
Hauptverfasser: 渡辺, 秀臣, 大沢, 敏久, 饗場, 佐知子, 鈴木, 秀喜, 長谷川, 仁, 黒沢, 一也, 高岸, 憲二
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【背景】少年期から青年期のスポーツには成長期の傷害が発生する.【目的】高校球児の障害発生予測因子の解明を目的とした.【対象と方法】群馬県高校野球連盟に登録された投手122名を対象にメデイカルチェックを行い, 疼痛の発生に関係する因子を解析した.【結果】肩関節の可動域は投球側で有意に内旋角度が減り, 外旋角度が拡大していた.疼痛を訴えた球児は28名, 23.0%であった.疼痛の発生に有意に関連を有したものは, 球速, 烏口突起の圧痛, 肩インピンジメント徴候, 肩上方関節唇損傷検査項目であり, 肩関節不安定症の検査には影響を受けなかった.X線検査には痛みに関連した異常は見られなかった.【結語】高校球児の投手の疼痛には肩インピンジメント症候群とSLAP損傷が大きな誘因となっていることが示唆され, これらを示唆する検査の陽性生徒には理学療法の指導が必要であることが示唆された.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.54.137