12.大腿動脈損傷を合併した小児大腿骨骨折の1例
【症例】9歳, 男性. 平成15年1月21日, 集団登校中タクシーにはねられ受傷した. 右大腿骨遠位骨幹部骨折, 肝損傷にて近医より当院紹介となった. 初診時Xp上骨折部は後方凸の変形を認め, 右足部冷感, しびれがあり, ドップラーにても足背動脈を十分確認できなかった. 90°-90°に牽引を変更すると症状はやや回復したが, 著明な改善は見られず, 骨折部での血管損傷が疑われた, 1月24日血管造影を施行し2cmほどの欠損像を認めたが, 遠位血管のすみやかな造影を認め, 側副血行が十分と考えられ, 骨接合術のみを行なった. 術後7週の時点で自覚症状は特になく, 骨癒合も順調な経過を示している...
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Veröffentlicht in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2004-02, Vol.54 (1), p.61-62 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【症例】9歳, 男性. 平成15年1月21日, 集団登校中タクシーにはねられ受傷した. 右大腿骨遠位骨幹部骨折, 肝損傷にて近医より当院紹介となった. 初診時Xp上骨折部は後方凸の変形を認め, 右足部冷感, しびれがあり, ドップラーにても足背動脈を十分確認できなかった. 90°-90°に牽引を変更すると症状はやや回復したが, 著明な改善は見られず, 骨折部での血管損傷が疑われた, 1月24日血管造影を施行し2cmほどの欠損像を認めたが, 遠位血管のすみやかな造影を認め, 側副血行が十分と考えられ, 骨接合術のみを行なった. 術後7週の時点で自覚症状は特になく, 骨癒合も順調な経過を示している. 【考察と結語】大腿動脈損傷にて末梢壊死を起こす可能性は高い. 今回保存的治療で経過良好であったが, 大腿骨折に合併する血管損傷を念頭に置く必要がある. |
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ISSN: | 1343-2826 |