4.腋窩原発副乳癌の1例

【症例】患者は52歳, 閉経前女性で右腋窩腫瘤を自覚し受診. 右腋窩に最大径1cmの硬い腫瘤を触知し, 超音波検査(US)で不整形の腫瘤像を呈した. 右乳房には視触診, マンモグラフィー, USとも異常を認めなかった. 左乳房にsmall hypoechoic lesionを認め, これは乳腺症が示唆された. 確定診断のため腋窩腫瘤の生検を行ない, 異所性乳腺に存在するinvasive lobular carcinomaと診断した. 腫瘍内のestrogen receptorは陰性だった1遠隔に関しては, 骨 肺 肝とも転移を示唆する所見は認められなかった. 手術は局所の追加切除に連続して乳腺...

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Veröffentlicht in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2002, Vol.52 (6), p.488-488
Hauptverfasser: 松本広志, 岡野孝雄, 飯島哲夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【症例】患者は52歳, 閉経前女性で右腋窩腫瘤を自覚し受診. 右腋窩に最大径1cmの硬い腫瘤を触知し, 超音波検査(US)で不整形の腫瘤像を呈した. 右乳房には視触診, マンモグラフィー, USとも異常を認めなかった. 左乳房にsmall hypoechoic lesionを認め, これは乳腺症が示唆された. 確定診断のため腋窩腫瘤の生検を行ない, 異所性乳腺に存在するinvasive lobular carcinomaと診断した. 腫瘍内のestrogen receptorは陰性だった1遠隔に関しては, 骨 肺 肝とも転移を示唆する所見は認められなかった. 手術は局所の追加切除に連続して乳腺C領域を切除範囲とし, level2までのリンパ節郭清を行なった. 病理組織診断はinvasive lobular carcinoma, f, ly2, v1でlevellに1個のリンパ節転移を認めた. 術後は残存乳房 腋窩に放射腺療法を行ない, 補助化学療法を施行した. 【まとめ】比較的稀な異所性乳癌で, 病理組織学的にも特殊型のinvasive lobular carcinomaであった1例を経験したので報告した.
ISSN:1343-2826