4.当院における進行肝細胞癌に対するリザーバー動注化学療法の検討
【目的】当科では1999年8月以降, 進行肝細胞癌に対してCDDPと5-FUの併用によるリザーバーを用いた動注化学療法を導入しているが, その治療成績について検討した. 【対象】1999年8月から2002年3月までに, 当科において埋め込みポート式リザーバーを用いて動注化学療法を行った進行肝細胞癌27症例で, 年齢は42歳から79歳, 男性が25例, 女性が2例であった. 基礎疾患:肝硬変23例, 慢性肝炎6例. 肉眼的進行度:StageIII 11例, Stage IV A14例, Stage IV B2例. 【方法】肝動脈造影を行い求肝性に血行改変術を施行したのち, 動注用カテーテルを肝動...
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Veröffentlicht in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2002, Vol.52 (5), p.412-412 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】当科では1999年8月以降, 進行肝細胞癌に対してCDDPと5-FUの併用によるリザーバーを用いた動注化学療法を導入しているが, その治療成績について検討した. 【対象】1999年8月から2002年3月までに, 当科において埋め込みポート式リザーバーを用いて動注化学療法を行った進行肝細胞癌27症例で, 年齢は42歳から79歳, 男性が25例, 女性が2例であった. 基礎疾患:肝硬変23例, 慢性肝炎6例. 肉眼的進行度:StageIII 11例, Stage IV A14例, Stage IV B2例. 【方法】肝動脈造影を行い求肝性に血行改変術を施行したのち, 動注用カテーテルを肝動脈内に留置した. CDDP 10mg+5-FU250mg/body/day(5days/wk, 4wks)〔あるいは, CDDP20mg+5-FU250mg/body/day(5days/wk, 2wks)〕のプロトコールで動注化学療法を施行した. 【結果】治療効果の評価が可能であった25例について, 画像上, CR1例, PR5例, NC10例, PD9例で, 1年生存率は69.2%であった. 動注化学療法中に出現した副作用は, 骨髄抑制13例, 嘔気 食欲不振9例, 腎機能障害3例だった. 【結語】動注化学療法は, TAE, TAI等の治療で制御不良となった進行肝細胞癌に対して有益な治療法と考えられ, 著効例は無かったものの治療開始後の1年生存率は69.2%と比較的高く, 繰り返し行うことで長期予後を改善しうるものと期待される. |
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ISSN: | 1343-2826 |