閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者におけるnCPAP治療による血中レプチン及び可溶性レプチンレセプターの動態変化

OSAS患者では, 各種内分泌障害が認められ, 特にOSASに肥満を合併した場合, 血中のレプチンやインスリンは高値を示すということが報告されている. 特にレプチンは組織への脂肪沈着を抑制するが, 肥満を伴うOSAS患者ではレプチンが高値であるという, レプチンの作用とは相反したパラドックスが存在する. いわゆるこのレプチン抵抗性という状態にレプチンと, レプチンに結合する可溶性レプチンレセプターとのバランスが影響している可能性が示唆されている. そこで我々は肥満を合併したOSAS患者においてnCPAP治療前後で血中レプチン, 可溶性レプチンレセプターを測定しその値を比較した. 血液のサンプリ...

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Hauptverfasser: 清水泰生, 桑原英眞, 小野昭浩, 土橋邦生, 遠藤克明, 宇津木光克, 吉井明弘, 三田佳伯, 下村健寿, 飯塚邦彦, 森昌朋, 中澤次夫, 清水弘行
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:OSAS患者では, 各種内分泌障害が認められ, 特にOSASに肥満を合併した場合, 血中のレプチンやインスリンは高値を示すということが報告されている. 特にレプチンは組織への脂肪沈着を抑制するが, 肥満を伴うOSAS患者ではレプチンが高値であるという, レプチンの作用とは相反したパラドックスが存在する. いわゆるこのレプチン抵抗性という状態にレプチンと, レプチンに結合する可溶性レプチンレセプターとのバランスが影響している可能性が示唆されている. そこで我々は肥満を合併したOSAS患者においてnCPAP治療前後で血中レプチン, 可溶性レプチンレセプターを測定しその値を比較した. 血液のサンプリングはnCPAP治療前後ともポリソムノグラフィー当日昼12時, 夜9時, 翌朝6時, 翌昼12時の4ポイント行った. OSAS患者では, レプチンの一日分泌量の平均値は非OSAS患者に比べ高値を示した(9.8±1.2vs6.4±1.0;OSAS患者vs非OSAS患者, means±SEM). 血中レプチンと夜間平均最低酸素飽和度は一次直線で表される相関を示し, nCPAP治療による夜間低酸素の改善により血中レプチン濃度は有意に低下した.
ISSN:1343-2826