6. 桐生厚生病院における放射線治療の現況-常勤後10年の軌跡

放射線科医常勤後の軌跡を報告した. 対象は1988年7月から98年12月までの放射線治療紹介1175例. 新規放射線治療患者数は徐々に増加し, 最近は年間150人ほどである. 年齢分布は60歳70歳台の順に多かった. 原疾患では, 肺癌・縦隔腫瘍(26%), 頭頸部癌, 泌尿器癌の順に多かった. 当院での60-Co遠隔治療装置で治療困難と判断し未治療で基幹病院へ紹介した症例は22例(2%)で, 当院と基幹病院での放射線治療併用例は51例(4%)であった. 治療目的は, 根治(32%), 準根治(9%), 姑息(29%), 対症(30%)であった. 治療完遂率は86.5%であった. 非完遂例の大...

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Veröffentlicht in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2000, Vol.50 (6), p.552-552
Hauptverfasser: 松本寛子, 高橋満弘, 小屋栄一, 野崎美和子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:放射線科医常勤後の軌跡を報告した. 対象は1988年7月から98年12月までの放射線治療紹介1175例. 新規放射線治療患者数は徐々に増加し, 最近は年間150人ほどである. 年齢分布は60歳70歳台の順に多かった. 原疾患では, 肺癌・縦隔腫瘍(26%), 頭頸部癌, 泌尿器癌の順に多かった. 当院での60-Co遠隔治療装置で治療困難と判断し未治療で基幹病院へ紹介した症例は22例(2%)で, 当院と基幹病院での放射線治療併用例は51例(4%)であった. 治療目的は, 根治(32%), 準根治(9%), 姑息(29%), 対症(30%)であった. 治療完遂率は86.5%であった. 非完遂例の大部分が対症, 姑息目的であり, 理由は患者の状態(61.0%), 治療方針の変更(21.4%), 患者の意志(12.6%), 副作用(5.0%)であった. 目的別の治療成績(5年累積生存率)は, 根治(53%), 準根治(15%), 姑息(8%), 対症(4%)であった. 当院と基幹病院が連携をとり, 両者が役割分担することで放射線治療の質的向上に寄与できると考えている.
ISSN:1343-2826