6. 胃腺腫がV型胃癌に変貌した一症例-14年110日間の追跡
症例は, 67歳男性G・K. 患者は定期的に胃検診を受診していた. 1985年4月8日胃体下部小弯に小扁平隆起を認め, 胃腺腫Group3と診断された. 患者は, EMRや手術を拒否し, その後の内視鏡診断は91年7月10日IIa, 92年3月25日IIa集族型, 93年3月11日I+IIaであったが, 生検ではいずれもGroup3であった. 93年10月20日I+IIaになり, この時点で始めてGroup4と診断された. 隆起は次第に増大し, 95年9月4日I型Group5となった. この時点から, 外来でドキシフルリジン(5’DFUR)600mg/day, TPLC(チラージン60mg/d...
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Veröffentlicht in: | The KITAKANTO Medical Journal 2000, Vol.50 (5), p.450-450 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は, 67歳男性G・K. 患者は定期的に胃検診を受診していた. 1985年4月8日胃体下部小弯に小扁平隆起を認め, 胃腺腫Group3と診断された. 患者は, EMRや手術を拒否し, その後の内視鏡診断は91年7月10日IIa, 92年3月25日IIa集族型, 93年3月11日I+IIaであったが, 生検ではいずれもGroup3であった. 93年10月20日I+IIaになり, この時点で始めてGroup4と診断された. 隆起は次第に増大し, 95年9月4日I型Group5となった. この時点から, 外来でドキシフルリジン(5’DFUR)600mg/day, TPLC(チラージン60mg/day, パンテチン600mg/day, ラックビー3g/day, Vit. C600mg/day)の投与が開始された. 腫瘍は, 96年10月28日分葉傾向を認めGroup5, 97年6月11日分葉が少なくなりGroup5, 98年3月10日BorrmannI型Group5となった. 99年7月27日には著明に縮小し扁平となりGroup4と診断されたが, 我々はV型胃癌と診断した. 病理診断よりも内視鏡診断が先んじたことは, 興味深い. 胃腺腫からBorrmannI型更にV型胃癌になった症例は, これまでに我々が調べた範囲において報告はない. 治療の影響も考えられる一症例であったが, 貴重な症例と考え報告する. |
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ISSN: | 1343-2826 |